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「今を生きる」倒産から這い上がった、不屈の人生

Mar, 11, 2016

株式会社アドウェイズ

松嶋 良治 氏

役者を目指し、退路を断つ

小さなころから後悔のない人生を生きることを真剣に考えていました。また、暗い話になりますが、人よりとても多く「死」について考えていたので、寿命から逆算しながらその時々を全力で生きてきました。

実は、学生時代は役者になりたくて、そうなると決めた結果、その目標達成のために、あまり学校に行きませんでした。成功する人はわずかしかいない道なので、自らに最大限のプレッシャーを掛け、早いうちから背水の陣をひかなくてはいけないと思い、勉強はあえてしませんでした。勉強ができなくなれば、役者以外の道はなくなると考えたからです。とにかく退路を断ちました。

その道一直線だった私ですが、20代前半の頃から、いつも心にひっかかるものができてきました。このまま舞台で喝采を浴びていれば自分の欲望や夢は達成されるが、世の中のためになっている実感がない。きっと死ぬときに、後悔するに違いないと。

非常に裕福な国である日本に生まれ、そのおかげで私は自由に生きることができていることに感謝していましたが、だからこそ、日本に恩返しがしたいと日頃から思っており、その思いが募り、今後の人生は日本のためになることをすべきだと考えるようになりました。

そう考えても、何をすべきかわかりませんでしたが、社会に出て働くことでその答えが見つかるのではないかと考え、26歳で遅まきながら社会人になりました。

就職活動で私が考えていたのは、とにかくハードワーク(長時間労働)できる会社でした。年齢的に他の人より大幅に遅れをとっているので、量で追い付きたいと思い、それに一番当てはまる会社が、当時のインテリジェンスでした。

日本の固定概念を変えたい

インテリジェンスに1年5ヵ月在籍し、起業するわけですが、1社目がインテリジェンスでとてもよかったと今でも思います。後の社会人人生にとってハードワークがとても大きな財産となりました。

自信もあり、意気揚々と人材関連の会社を起業しましたが、結果的には、残念ながらその会社は倒産してしまいました。しかしながら起業に失敗したことで多くのものを学べたと思います。

それからは、スタートアップの会社を数社経験していきました。そんなある日、アドウェイズの代表である岡村が飛び込み営業をしてきました。これが私と岡村との出会いです。何となく大学を出るような人が多い中、岡村は中卒でいち早く社会人として働き、そして起業していました。学歴社会の日本において中卒で頑張っていた岡村の勇気と行動力には感心させられたのを覚えています。そして、岡村には成功して欲しいと切に思いました。

なぜなら私が以前目指していた役者の世界は完全な実力主義の社会だったからです。スポーツがそうであるように、実力で評価される環境があれば、人は燃え上がることができるのだと思います。ですが、このサラリーマンの社会はどうだろう。実力主義とは程遠い光景も何度となく目にしてきました。

世間も何となくそう考えているぼんやりした学歴社会。それが少しでも是正され、実力で評価される社会にしていかないと、今後の日本の経済力にも疑問符が生じます。岡村の成功は日本の固定概念を変え、さらには日本経済の将来を変えていけるパワーがあると考えました。

そしてアドウェイズへの参画を決意しました。参画当時のアドウェイズは、借り入れもできず月次赤字の状態に陥っていたのですが、営業と管理部門を統括し、なんとかVCからの資金調達に成功してからは、快進撃を繰り広げ2年後には株式上場を果たしました。

それぞれが自分の限界を超えた仕事に挑戦する

アドウェイズでは、気概のある新卒社員に対しては、失敗することは承知の上で、その人の限界を超えた仕事をアサインすることがあります。そうしなければ個人の成長は望めず、企業規模が大きくなったときに自発的に行動できる体質が出来上がらないと考えたからです。

たとえば、初の海外事業として中国に送り込んだのは、英語も中国語も話せない新卒一期生でした。彼はたった一人、現地で中国人を採用し、悪戦苦闘しながらも事業を黒字化させ現地法人を立ち上げました。今では約200名の従業員をマネジメントしながら、人口に比して巨大化した中国の広告市場を本格的に開拓しています。

もしあの時、新卒ではなく英語も中国語もできる中途社員を採用していたら、次に海外事業を展開する際には既存社員が自分事として捉えられなくなっていたことでしょう。時代とともに商材やビジネスは死んでいくからこそ、こうした挑戦文化だけは何としても残していきたいですね。このようにアドウェイズには、やる気さえあれば、相当短縮されたキャリアを歩める環境が用意されています。深く考え、強い意志を持って意思決定できる方の挑戦をお待ちしています。

株式会社アドウェイズ

Interviewee

松嶋 良治 氏

まつしま・よしはる

株式会社アドウェイズ

HRM担当執行役員

株式会社インテリジェンスに新卒入社後、外資系企業の日本法人立ち上げ時の営業体制と人事制度構築に従事。2004年アドウェイズに取締役COOとして参画。現在は人材開発・採用担当執行役員として、外部・内部の両面から組織強化に尽力している。