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人を変え、業界を変える。新卒2年目から採用責任者を務めるエースの思い

自らの力を最大限伸ばすことで成果を出し、社会や業界を少しでも良くしたい。そんな目標に向けて進むためには、どのように成長環境を見極め、選べば良いのか。少数精鋭の幹部候補採用を行うボールドで新卒採用責任者として奮闘する木村氏と、就活生時代の木村氏も知る直属の上司・福井氏に聞いた。

Nov, 22, 2021

株式会社ボールド

福井 克明 氏 ・ 木村 魁 氏

「新卒採用責任者をやってみないか」

──当時新卒2年目の木村さんを新卒採用責任者に抜擢したのはなぜでしょうか。

福井 木村は、営業担当として新卒入社後の最速受注記録を更新し、売上目標も連続で達成してサブマネージャーに最速で昇格するなど、同期の中でも優れた成果を出せていると評価していたため、採用責任者を任せることに決めました。

木村の一番の長所は、どんな人間になりたいかが明確に決まっていて、その目標に対して全力で努力したことがあるところですね。複数社の役員を務めてきた経験上、新規事業をやりたい、あるいは経営者になりたいというような「やりたいこと」より前に、自分が「どんな人間になりたいか」が定まっている人のほうが、壁にぶつかって苦しいときの踏ん張りがききやすいのではないかと感じています。

もちろん、途中苦戦していた時期もありましたが、木村は努力をしながらも、きちんと考えて改善していけるタイプなのであまり心配していませんでしたし、実際上手く乗り越えてきたと思います。学生に対して自社の魅力を伝えたり、候補者と向き合ったりという点では、マネジメントで苦労した経験が活きているのではないかと思います。

──木村さんは、新卒採用責任者に抜擢されたときにどう感じましたか。

木村 社長から新卒採用責任者をやってみないかと言われたときは、ポジションに就けることへの期待とワクワクがありました。しかし、いざやってみると全然成果が出なくて、自分の能力不足に気付いたんです。総合職は新卒しか採用していないので、自分がコケたら会社がだめになってしまうというプレッシャーがありましたね。

営業のときのように、仕事のやり方を真似できる先輩がいるわけでもなく、さらに採用要件を変えた年でもあったので、会社の魅力をどう伝えたら良いかを一から考えなければならなかったのは大変でした。幸いにも福井の直属なので、課題感について相談したり、自分にはなかった視点からのフィードバックをもらったりしながら、説明会の内容や打ち出しの仕方などを工夫していきました。

結果、22卒での内定承諾人数は目標を達成でき、無事入社いただければ新卒入社人数で最多記録になります。こうして努力して最速でPDCAを回すことで、成果を生むことができました。

立ちはだかったマネジメントでの課題

──入社後は、どんな役割を担ってきたのですか。

木村 1年目はエンジニアのマネジメントに奔走しました。

ボールドは、開発案件を持っているクライアント企業に自社のエンジニア社員を派遣する、ITエンジニアのアウトソーシング事業をおこなっています。例えば、大手銀行のネットバンキングシステムや、マイナンバーカード関連のシステムといった、生活の基盤となるIT基幹システムの開発に、当社のエンジニア社員が関わっています。

私は営業担当として、クライアント企業へ自社のエンジニアの派遣を提案し、受注ができたら、派遣先の企業のプロジェクトが順調に進行するようにマネジメントを行う役割を担っていました。

最初に担当したエンジニア社員は44歳で、相手にとって私は、ITの知識が自分より浅い若手です。それなのに、仕事への指摘をしてきたり、スキルアップのために研修を勧めたりしてくるわけですから、最初はアドバイスも聞き入れてもらえず、信頼関係を築くことに苦戦しました。

福井 自分より年上のエンジニアをマネジメントするにはコツがいるので、若手はよく苦労していますね。マネージャーの立場を勘違いしてか、上の立場からのコミュニケーションを取ってしまい、歩み寄ることができない人も多いです。しかし、エンジニアとの信頼関係構築がうまく行かない人は、クライアントのプロジェクトに貢献できず、既存顧客から売上を伸ばすチャンスも減りますし、エンジニアの成長にも貢献できないため、その連鎖で中長期的に営業売上も上がらなくなってしまいます。当社の営業にとって、エンジニアのマネジメントは必ず乗り越えなければならない壁なのです。

誠実な姿勢で築く信頼関係の重要性

──マネジメント面の壁は、どのように乗り越えたのですか。

木村 とにかく人に寄り添うことを意識しました。年上の方に敬意を持ちつつ、何をすれば相手のためになるかを考え、相手を知ろうとする姿勢を大切にしています。

経験が浅いうちは、現場で問題が起きているとエンジニアから報告を受けても、何が原因か、どうすればよいのかが全くわからないこともありました。困って派遣先のクライアント企業に聞いても、説明にIT用語が多く全然理解できないときもあり、途方に暮れたこともあります。しかし、とにかくできることは何でもやろうと思い、用語を調べて勉強した上で、わからないことは素直にエンジニアにも質問しながら進めるようにしていました。

エンジニアの成長のため、プロジェクトの問題解決のため、という姿勢が伝わったのか、エンジニアの態度が徐々に変わっていきました。わからないことを聞いたときに「木村くんには教えよう」と言ってくれたり、私がおすすめした社内研修会の講座に全て参加してくれたりするようになったのです。その方は、次の年にリーダー職に任命されるまでに成長し、今も活躍しています。

こうして自分自身が本気で人に関わることで、その人が変わっていく、成長していくということがとても嬉しくてやりがいを感じましたし、自分は人に良い影響を与えられる人間になれるという実感を持つことができましたね。

リーダーシップのある人材を目指して

──徹底的に人に向き合う姿勢と、熱量の高さが印象的です。人に影響を与えられるようになりたいと思ったきっかけはありますか。

木村 私が周囲の人へ良い影響を与えたいと思うようになったきっかけは、大学時代の塾でのアルバイトです。

当時、週7日間勤務し、チューターとして担当生徒の学習管理やモチベーションの向上に熱中していたら、いつの間にか周囲に自分の熱意が波及して、自分の所属する校舎が模試の成績の伸び率で全国1位を獲得したのです。徹底的に生徒と向き合うことで、担当でない生徒からも頼られるようになったり、それを見たその生徒のチューターも負けじとバイトの日数を増やすようになったりと、生徒はもちろん、チューターの同僚にも良い影響を与えることができた実感が持てて、やりがいを感じられました。

この経験から、努力を続け人と真剣に向き合うことの大切さと、成果が出る楽しさを知ることができました。社会人になってからも同じように、努力を惜しまず全力で仕事に取り組み、周囲に良い影響を与えられる人間を目指しています。

──就職活動のときは、どのような企業の選考を受けていましたか。

木村 就活開始当初は、全力で働きたい、年齢に関わらず裁量の大きな仕事を任せてくれる会社でどんどん成長していきたいと考えていたので、大手企業、外資系企業、メガベンチャー、スタートアップなど幅広く検討していました。最終的にボールドに決めたのは、人を動かす力を身につけられる可能性が特に高い企業だからです。

みなさんは就活において、経営者や社会人の方々の話を聞くときに何を意識していますか。私は、他者よりも一歩先を行く社会人になるためのヒントにしようと、必ず「仕事をする上で最も大変だったこと、苦労したことは何か?」と質問するようにしていました。すると興味深いことに、人を動かすことが一番大変だったと、みなさんが口を揃えておっしゃったのです。多くのビジネスパーソンが苦労するポイントがわかったので、マネジメント力をつけられる環境があることを軸に企業を選ぶべきだと気付きました。

マネジメント力をつけるには、理念やビジョンに向かって周囲の人を巻き込み、引っ張っていく経験をいかに多く積めるかが重要です。なるべく早く役職に就ける企業として、社員数が少なく成長率の高いベンチャーやスタートアップに絞っていきました。

中でも、早期にチャンスを掴める可能性が高い環境がボールドにあると考え、入社を決めました。当社はITエンジニアが主体の企業で、社員数は全体では580名ほどいますが、そのうち総合職の人数はわずか20名程度と少なく、各部門の管理職はその中から選ばれる形です。この環境ならば、努力して成果を出せれば20代のうちに役員になることも目指せると確信しています。

IT業界全体を変える先駆者になる

──会社としては、IT業界の雇用改革を掲げていますが、業界に対する思いややりがいはありますか。

木村 もともとボールドを受けるまではIT業界の課題をあまり知りませんでした。選考を受ける中で、ITエンジニアが定年まで働ける環境がないという問題を知り、入社後に現場を知るにつれて、事業の意義を強く感じるようになりました。

IT業界には、IT人材の不足と「エンジニア35歳定年説」という2つの課題があります。まず、IT人材の不足について。経済産業省※1によると、日本のIT人材は、2030年には少なくとも約16万人、最もIT人材の需要が伸びた場合には約79万人もの不足が生まれると予測されています。

次に、エンジニア35歳定年説について。国勢調査によると、就業者における25~44歳の割合が42%であるのに対し、情報処理・通信に携わる人材における25~44歳の割合は全体の70%を占めており※2、45歳以上の割合が特に低い状態です。その要因として、技術力に偏重したIT企業の人材育成方針が挙げられます。年齢を重ねるにつれて、技術力だけでなくマネジメント力、コミュニケーション力が求められるようになるものの、中高年のエンジニアはそういったスキルを磨く機会を持てなかったため、若いエンジニアに追いやられて居場所をなくしてしまうのです。
※1:参照 経済産業省「IT人材需給に関する調査 調査報告書」2019年
※2:参照 独立行政法人情報処理推進機構『IT人材白書2017』より日米の情報処理・通信に携わる人材の年齢構成
 

福井 当社は国も懸念しているITエンジニアの雇用問題という大きな課題を解決するために、エンジニアが65歳まで活躍することが当たり前の環境をつくるべきだと考えています。マネジメント力やコミュニケーション力を鍛える教育や研修は短期的にはコストに見えるかもしれませんが、長期的には、エンジニアが働きやすいIT業界をつくるためであると考え、投資を惜しまないようにしています。

これだけ明確に課題があるのに、なぜ同業他社は取り組まないのかと不思議に思うかもしれませんが、取り組むインセンティブが低いのです。エンジニアは売り手市場で35歳頃までであれば引く手あまたなので、雇う側の企業も派遣される側の企業も、そしてエンジニア自身でさえ、技術力以外を伸ばす必要性を感じにくく、研修や人的投資が重視されないという背景があります。

今後当社がメガベンチャーに、さらには大手企業に成長していったときには、当社のように中長期的に活躍できるエンジニアを育てるための人材投資を行うことが業界の当たり前になり、45歳以上のエンジニアが活躍していないIT企業はエンジニアに選ばれなくなっているはずです。そうなれば、他社も同じように45歳以上のエンジニア雇用を重視せざるを得なくなるでしょう。

つまり、当社の新卒メンバーは、IT業界の常識を変えた企業の役員になれるチャンスがあるということです。新卒総合職の社員たちは切磋琢磨していますが、代表と役員の下の部長職はほぼ空席なので、ポジションを争うというよりも、純粋にいち早く成果を出すことに注力できる環境があると思います。

木村の他にも新卒入社の若手社員にはどんどんポジションについてもらっていて、例えば大阪支社長は新卒3年目の社員に任せました。ポジションはまだまだ空いているので、新卒社員たちのこれからの成長に期待しています。

自分の力を最大限に伸ばす

──木村さん自身がこれから成し遂げたいと考えていることはありますか。

木村 個人としては、20代のうちに役員になることが目標で、新卒採用責任者としては、IT業界の中で一番成長できる会社だと認められる会社作りをしていきたいと考えています。

目標までの過程にはもちろん苦労もありますが、自分がなりたい姿を明確に描けているし、努力すればそうなれると信じているので頑張れます。向かうべき道が決まっているので、めげそうになっても持ち直せていますね。福井にも頼って、力を借りています。

福井 近年、日本のGDPや人口は減少していく一方です。こうした環境の中では、とにかくリスクを避けて何事もなく生きたい、楽をして大きなリターンを得たいと考える人が多くなるでしょう。しかし、このような状況だからこそ自分の力を出し切って成果を出すことができれば、それが希少価値に直結する状況であるとも言えます。

当社は、若いうちから人のために役に立てるような力を伸ばしていきたいと考えている人、どんな人間になりたいかを描けている人が集まっている組織だと思いますし、そういった人にとって魅力的な成長環境を用意できているという自負があります。

木村 リーダーになりたい人やマネジメントを早く経験したい人、人と関わりながら影響力を持ちたい人に向いている会社だと思います。業界を変える挑戦に興味を持った方は、ぜひ選考を受けにきてほしいです。

株式会社ボールド

Interviewee

福井 克明 氏

ふくい・かつあき

株式会社ボールド

取締役 経営戦略本部長

大学在学中からマネジメントの重要性に着目し、昼は大学で理論を、夜は物流企業や進学塾経営などで実務を積む。卒業後は光通信で統括部長や子会社CFO、レインズインターナショナルで常務取締役などを歴任。コンサルタントとして数多くのベンチャーの成長支援に尽力したのち、40歳を過ぎたのを機に、IT業界を変革するという澤田のビジョンに共感しボールドにジョイン。

Interviewee

木村 魁 氏

きむら・かい

株式会社ボールド

経営戦略本部 人事グループ 新卒採用責任者

2019年入社後、最速受注記録を樹立。1年目にして最速でのサブマネージャー昇格を果たした後、経営戦略本部へ異動。新卒採用責任者として役員直下で採用設計から説明会までを担う。