サマーインターンを終えて本選考への準備期間に入る皆さんは、様々な企業を比較しながら企業の選定軸を考えていることでしょう。この時期には企業規模や知名度を軸にしている方も多いですが、それは本当に重視すべきものなのでしょうか?今回は若手の活躍によって急成長を遂げているレバレジーズ社を事例に、成長と市場価値の向上を目指す人が知るべき企業選びのポイントをお伝えします。
Oct, 12, 2021
レバレジーズ株式会社
藤本 直也 氏
そもそも、どのような人材が「市場価値が高い」と言えるのでしょうか。学生の皆さんがこの問いを考える際にまず理解すべきは、社会人になってからは「Where=(どこにいたか)」ではなく「What(=何をしたか)」が重要になるということです。
新卒採用の選考の場でも、出身校は履歴書に記載する程度で、面接官に聞かれるのは学生時代の経験に関する質問がほとんどです。中途採用になるとよりその傾向は顕著で、履歴書ではなく業務経験やスキルをまとめた職務経歴書をベースに面接が行われます。レバレジーズ社にて執行役員を務め、採用に携わる藤本氏もこう語ります。
では、仕事で実績を残すためにはどうすればよいのでしょうか。人材教育・開発の場で使われる「7:2:1の法則※1」において経験が最も重要であると言われているように、会社づくりや事業づくりの実績を残したければ、実際にその経験をすることが何よりも近道です。つまり、会社の成長に大きく貢献するような「つくる」仕事を若手から経験できる企業を選ぶことが、市場価値を高めるうえで重要になるのです。
※1 7:2:1の法則:米国の経営コンサルタントが提唱した人材育成の法則。人が成長する過程で「何からどのぐらいの割合で学びを得るのか」という調査結果に基づく。人は、7割を仕事上の経験、2割を他社からの薫陶、1割を研修などのトレーニングから学んでいる。
ここからは、若手のうちから「つくる」仕事に携われる企業を見極めるポイントを、20代の活躍社員が多いレバレジーズ社の事例から紐解きましょう。藤本氏は第一のポイントとして、「組織の成長性」を挙げています。
就活生の多くは「大企業」「コンサルティング企業」「ベンチャー企業」といった分け方で会社を見ていますが、そのような単純なものさしで判断していては、自らの価値を高める環境には出会えません。藤本氏が言うように、業界や企業規模ではなく「成長している企業か・していない企業か」という見方が重要になります。
一方で、組織が急成長し、ポジションが増えていたとしても、中途入社のエキスパートにのみポジションが充てられているとしたら、新卒や若手には意思決定のチャンスが少ないということになりかねません。藤本氏は、組織の成長性に加えて「若手が経営の中心を担っているかどうか」も注意して確認する必要があると言います。
「新卒に大きい裁量を与えている」「若手を抜擢する文化がある」と謳う企業は多く存在するため、本当に若手が活躍しているのかは、実績を基に見極める必要があります。先述のアサインの実績に加えて、仕事の中身についても確認するべきだと藤本氏は言います。
そう語る藤本氏自身も、新卒入社1年目から事業の立ち上げと失敗を経験した後、複数の新規事業開発を成功させてきました。その後も多岐にわたる業務で同社の成長に貢献し、4年目には執行役員に抜擢されたという経歴を持ちます。同社でのこのようなアサイン事例は枚挙にいとまがありません。
事例を見ると、同社のように若手中心の経営を行う会社では、新卒に任せられる仕事のスケールが大きいことがよくわかるでしょう。「大企業で大きな仕事をしたい」「小さな会社で大きな責任を担いたい」と考える方が多いように思いますが、実は若手に割り当てられる仕事の大きさは、会社の大小に依らないのです。
これまでみてきたように、実績を積み、早期に成長するには、会社の成長に責任を負う仕事に携わり、自らの手で試行錯誤しながら新しい価値を生み出す経験をすることが不可欠です。
そして企業規模が急拡大しており、経営レベルにまで及ぶ若手アサイン事例が豊富にある組織にこそ、成長のチャンスは多く存在します。最後に藤本氏から、成長を望む学生に向けたアドバイスをいただきました。
レバレジーズ株式会社
藤本 直也 氏
ふじもと・なおや
レバレジーズ株式会社
執行役員
大阪大学工学部卒業後、2014年レバレジーズへ新卒入社。内定者時代に、120万人が使うエンジニア向け問題解決プラットフォーム「teratail(テラテイル)」を立ち上げ、2年目には最年少で事業部長へ抜擢。新規事業の黒字化に成功。 マーケティング部、複数の新規事業の責任者、レバテックの経営企画を担当後、25歳でレバレジーズ史上最年少の執行役員に就任。現在は経営企画室長及びマーケティング部長、広報部長を兼任し、新規事業創造のほか、既存事業の戦略立案、採用、コーポレートブランドマネジメントなど、レバレジーズの成長を全方位から牽引する。