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デジタルマーケティングを駆使して、社会に根付く仕組みを作る事業家集団

自ら事業家集団を標榜するナイル。強力なデジタルマーケティングノウハウを武器に、専門性を磨き上げてきたプロフェッショナル集団が、いまなぜ複数の事業開発に乗り出し、幹部候補の採用を始めるのか。ナイルの代表取締役社長であり、2018年にリリースした新規事業を牽引する高橋氏に、その真意を尋ねた。

Jan, 15, 2019

ナイル株式会社

高橋 飛翔 氏

デジタルマーケティングを軸に、強みを最大限発揮できる事業を創る

 当社は「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」というビジョンを掲げ、デジタル領域におけるあらゆるマーケティングのナレッジ、ノウハウを活用しながら、さまざまな領域で事業を展開している企業です。

 現在は三つの事業を展開しています。一つは、あらゆる業界の大手からベンチャー企業にWeb集客や、Webサイト経由のROI、売り上げ向上のコンサルティングを担うデジタルマーケティング事業。もう一つは、アプリの比較メディア「Appliv」というサイトをメインに、電子コミックなどにも幅を広げるスマートフォンメディア事業。そして2018年1月に、第三の事業として「マイカー賃貸カルモ」というモビリティ領域の事業を立ち上げました。月額定額で車を持てるサブスクリプションのモデルになっていて、全てをオンラインで完結させることでコストを下げ、リーズナブルに車を所有できるサービスです。

 デジタルマーケティングを強みとする当社が、モビリティ領域へ参入すると聞いて「全く異なる新しい種類のチャレンジなのでは?」とよく言われますが、実際はそうではありません。

 カルモの事業で担うのは、これまでデジタルマーケティングで培ってきた、当社の強みである顧客獲得の部分。例えば、オンライン上でいかに車を選んでいただくかとか、どのように車を申し込んで購入していただくかといった”ユーザー体験の構築“が主な役割です。それにより、ユーザーがより便利に車を所有できるのはもちろんですが、その後も使いやすく、安心なカーライフを実現できるように、サポートする仕組みを整えて、提供しています。

 ただ、私たちは資産として一切車を保有していません。車の調達や買付けは提携企業が行っているので、車がないクルマ屋さんというイメージです。 事業を構築する上で必要なファンクションは、それを強みとして持ち合わせている企業とうまく繋ぎ合わせていき、私たちが得意なデジタルマーケティング領域に専念しやすいビジネスモデルにしています。

参入領域とタイミングを見定め、自ら変化を生み出す

 私自身が車好きということもあり、過去にも車というテーマについて事業化を検討したことがあります。まだシェアリングエコノミーという言葉も馴染みがないような頃に、CtoCのビジネスモデルを考えたのですが、日本でスケールしていくことは難しいという判断で事業化に踏み切りませんでした。市場の動向をセットで考えていかないと、早過ぎても遅すぎても事業はうまくいきません。

 今モビリティの領域には、”CASE“(Connected・Autonomous・Shared・Eelectric)という4つの技術革新とサービス革新による、100年に一度の大革命が起きようとしています。その中でも車の個人向けリース市場は向こう5年間で、4倍ほどになるといわれていて、国内の新車販売台数が年間500万台程度の横ばいで推移していることを考えると、いかに成長の余地があるかがわかると思います。巨大産業であっても停滞している領域だと、その中に入って変革を促していくのは難しいですが、上り調子の時にはそのフィールドで仕組みの部分から変えやすいというのも一つのポイントでしょう。

 しかし日本のスタートアップ企業が、この領域にどれだけ参入しているかといえば、数えるほどしかないというのが現状です。だからこそ、これからブレークスルーを遂げようとしているマーケットに、私たちのようなIT企業が入っていき、仕組みをもって業界の次の100年を創るというのは、非常にやりがいのあることだと思っています。そういう意味で、私たちはとても良いタイミングでモビリティ領域に参入できましたし、今後業界最大手からベンチャーまで、より多くの企業がこの領域に入ってくれば、マーケットがさらに活性化し、当社にとってもプラスに働くと考えています。

 最終的には車のあり方を再定義し、マイカーの概念を変えて、顧客の消費体験の変容を促していくところまでを見据えています。

事業家輩出のための組織体制と幹部候補採用

 カルモは私が主導して事業を創りましたが、各事業部内で完結する新しい商材やサービスに関しては、事業責任者に判断を委ねています。私が意見をすることはあっても、事業部の経営方針を決定するのは彼らなので、チームの中からメンバー主導で新しく生み出されるものも多いです。

 社員数100人の組織と聞くと、ベンチャーにしては割と大きく感じるかもしれませんが、現在のナイルは各事業部が一つの独立したカンパニーのような体制を敷いていて、それぞれは15~40名ほどのチームで構成されています。いうなれば、擬似的なホールディングスのような形態になっているので、その中で打席に立てる数は決して少なくないですね。

 デジタルマーケティング事業部では「デジタルマーケティングで企業を変える」という事業部ミッションのもと、クライアントの課題をより本質的に解決するため、提供できるソリューションの幅を増やすチャレンジをしていますし、スマートフォンメディア事業部では、プロダクトを通して、個人に最適化されたコンテンツが、それぞれのスマホに届くという世界を実現することを目指しています。

 さらに、これから数年間で複数の事業を形にしていくフェーズにある当社では、事業の数に応じて役割も増えていきますし、事業部の枠を越えた配属も可能です。

 ナイルでは新卒採用を幹部候補採用として行っています。幹部候補として入社する皆さんには、ナイルのダイナミックさを知ってもらい、それぞれの適性に合った領域で活躍してもらうために、入社後短期間のうちに複数の事業や役割を経験してもらいます。やはり数十年先までナイルという会社の未来を考えたときに、新卒入社の社員から、生え抜きの事業部長や役員人材を輩出していきたいという想いが強くありますね。もちろん、新卒だから、中途だからという区別はなく、フェアでフラットな組織であることが特徴ですが、新卒入社のメンバーは育て方や提供する環境次第で、いくらでも成長の伸びしろがあると考えています。せっかく幹部候補として入社してもらうからには、事業家になるための再現性の高いプログラムを磨き上げ、事業家として育てていきたいです。

 創業から10年が経ち、既存事業もだいぶ確立されてきたので、強みとするデジタルマーケティングを軸にした複数の事業で、社会に根付く仕組みを作る土壌が整ってきました。これから入社する皆さんには、いち早く事業オーナーとしての役割を担ってもらいたいと思っています。

ナイル株式会社

Interviewee

高橋 飛翔 氏

たかはし・ひしょう

ナイル株式会社

代表取締役社長

1985 年生まれ。東京大学法学部卒。大学在学中に「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」としてナイルを設立し、代表取締役に就任。企業のインターネット集客課題を解決するデジタルマーケティング事業を展開し、業界を代表する存在へと、ナイルを成長させる。2012 年には、アプリ情報メディア「Appliv」を主軸としたスマートフォンメディア事業を立ち上げ。現在は、新規事業「マイカー賃貸カルモ」の事業責任者を担いつつ、全社の経営戦略・事業戦略を担当する。