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人の可能性で切り拓く「2030年」の社会|〝テクノロジーで世界をつなぐ事業創造価値〞

創業から5年。「新たなフェーズに入った」という遠藤洋之代表。2030年までの会社のありたい姿を創り上げようと動き始めているその眼はどんな未来を見据えているのだろうか?

Jan, 19, 2018

株式会社SAKURUG

遠藤 洋之 氏

5年たって初めて気づいた、事業成長に不可欠なチカラ

私は29歳で起業するまで「自分の力だけで生きてきて、仕事をしている」と思い込んでいました。だから最初は他人に対しては批判が先に立つ。「仕事が遅いな」なんて思うわけです。でも、実際には自分にもそんな時期があって、たくさんの方々が優しく根気よく指導したり、見守っていてくれたりしたことに起業して初めて気づきました。そんな体験から今では、チームの力をとても大切に考えています。今後会社の規模を大きくして、世界30拠点、事業の展開をスピーディに実現していくためにはたくさんの人の力が必要です。

私たちの会社は「人の可能性を開花させる企業であり続ける」をビジョンとして掲げています。そもそもメガベンチャーを目指して立ち上げた会社ですから「大きいことをやりたい」と常に思っていますが、それは「一山当てる!」というような一回きりのことではなく、社員みんなが成長し、着実に前進していくことで実現していくべきものです。そのためには、目指すべき明確なビジョンを持ち、全社員で共有できている状態が必要だと考えています。

私たちはそれを「2030ビジョン」と名付けて、2030年までの会社のありたい姿を創りあげようと動き始めたところです。一週間や一ヵ月で思い描くようなビジョンではなく、一年かけてじっくりと創り上げていきたい。出来上がるのは2018年の半ば頃。そこから2030年まで12年かけてみんなで実現していこう、そう呼びかけています。

一年かけて描く、 未来のSAKURAGの姿

「 2030年にどんな会社になっていたいか?」それを経営陣と社員の意見を踏まえて考え、活発に意見交換をしています。売り上げや利益の数値目標や世界への展開、事業の幅を広げることや給与水準を上げること、社員食堂を作りたいなんていう話も出ています。まだまだ夢を描いている段階ではありますが、口に出して言うことで現実に近づくことを実感する日々です。

かなえたい大きな夢があると、それを実現するためには2025年にはこのくらいになっておかないといけない、じゃあ2020年には… というふうに逆算で考えられるようになる。今は想像もつかない未来像だけど、12年あればできるんじゃないか?そう思えるようになってきました。そして2030年には、事業を通じて社内外問わず多くの「人の可能性が開花している」状態になっていると信じています。

10年後に必要とされる事業とは何か?

2030ビジョンの中のひとつに、世界で貧困に喘ぐ人々の多い地域での教育研修事業があります。広くたくさんの人を助けるためには、まずは食糧問題の解決、その次は教育の普及が不可欠。人の能力は、環境次第で発揮できたり、できなかったりする。環境が人に与える影響はかなり大きいと思っています。とはいえボランティアでやるわけではなく、事業として成立させるためにはマーケットとしての可能性も考える必要があり、現在のところは東南アジア、アフリカを考えています。

実は社会科の教員免許を持っているので、教育には非常に関心が高いです。今から10年後の世界で効果を発揮する教育って何だと思いますか?私自身、まだぼんやりとしか見えていないのですが、今必要な教育とは全く変わっていると思います。200年前なら馬に乗る能力、100年前ならそろばんが必須だったでしょうが、今はどちらも必要ではありませんからね。

これまでグローバルで仕事をするためには英語が必要不可欠と考えられてきましたが、自動翻訳ができるツールが世の中に登場しつつあるいま、英語すら不要になる日が来ても不思議ではありません。そんな風に、時代の流れの中で求められる能力や、必要とされるサービスは絶えず変化していくものです。

自身の可能性をどう開花させるか

私は「キャラメルで人が喜んでくれて褒められた」という幼い頃の原体験があり、人の役に立つことがしたいという想いで仕事をしています。もちろん、事業だから利益も追求する。誰かの役に立つことと利益を上げることは決して相反することではなく、互いに高め合えるものです。喜んでもらえるために質の高いサービスや商品を提供し、その対価としてお金を受け取る。この繰り返しで事業を拡大し、死ぬまでに助けられる人をどれだけ増やせるか?仕事を通じてそんなことを本気で体現していきたいと思っています。

企業の競合優位性って僕は組織力にあると思ってます。事業が変わるスピードが目まぐるしい今、10年後も同じ事業を続けているとは全く思ってません。ですが、組織力は血や肉となり、文化として脈々と受け継がれていきます。そして大切なことは、どんな風に自分自身の可能性を開花させていくか。せっかく生まれてきて、働く機会に恵まれたのだから、自分が楽しいと思えること、やってよかったなと思えることを軸にした方がいい。そのための環境、タイミングを自分の意思で選ぶことが重要です。

私たちはいま未来に向かって大きなビジョンを創りあげる、真っ只中にいます。それを「一緒に」楽しめる人、ともに語り合いながらビジョンを創り実現するために中長期のスパンで物事を考えられる人、そして自分の力に頼るだけではなくチームで掲げた目標を目指していける人。そんな仲間たちと一緒に2030年のSAKURAGを創り上げていきたいと思っています。

株式会社SAKURUG

Interviewee

遠藤 洋之 氏

えんどう・ひろゆき

株式会社SAKURUG

代表取締役

1983年生まれ。千葉県出身。ITに関するトータルソリューションを提供する株式会社GOOYAに入社。営業として年間目標を半年で達成、部下20人のマネジメントに携わる。その後、GOOYAから出資も受け、2012年に株式会社SAKURAG(旧gooyaAd)を設立、代表取締役に就任した。趣味はトライアスロン、読書、旅行。