ジェフ・ベゾス 果てなき野望

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著者/プロフィール

ブラッド・ストーン
著者は、ニューズウィーク誌、ニューヨーク・タイムズ紙、ビジネスウィーク誌でジェフ・ベゾスやアマゾンの記事を書いていたベテラン記者。ジェフ・ベゾス自身はマスコミ嫌いで有名だが、長年の著者の実績から、本書に関しては、ジェフ・ベゾス自身がアマゾン幹部や親族や友人への取材を許可した。著者は本書のために、300回以上も関係者に取材。ベゾス自身が40年以上音信不通だった実の父も探し当てて話を聞いた。原書は『The Everything Store』。フィナンシャル・タイムズ紙とゴールドマン・サックスが共催する「Business Book of the Year2013」を受賞した。

概要

本書は、Amazonが比類なき成長を遂げる原動力となった、創業者ジェフ・ベゾスの底なしの野望と勇気、そして彼が強いた犠牲を、15年にわたりシリコンバレーについて報道してきたビジネスウィークのジャーナリスト、ブラッド・ストーンが鮮明に描き出したものである。ベゾスにとって最も優先される価値は「徹底的な顧客優先」であった。これが結実したのが、他社に先駆けて利益が出ない程の値下げを行うことで顧客を急速に獲得し、利益が出ないマーケットを生み出すことによって競合の参入を妨げる、という過去に例のないビジネスモデルである。また、一般的なアメリカの成長企業が福利厚生の充実を図っていたのに対し、Amazonではドア材で会議机を作り、社員食堂にも一切の補助をしないなどの極度の倹約を貫いた。競合他社との健全な競争を避け、撤退か買収に至るまで理不尽な価格競争に追い込む逆説的なビジネスモデルと、常識に真っ向から立ち向かう環境の創出がAmazonの本質であり、その実現のためにベゾスは際限なく冷徹に、強欲になる。 成功者は常に成功者となってから評価され、その影にある苦しみや欲望、勇敢さが正しく評価されることは数少ない。現在のAmazonの姿からは窺い知ることの出来ない、創業当初からの長期的な成長への信念と、それを支えてきた恐ろしい程のベゾスの強欲さは、目先の小さな利益のために無難な意思決定を下しがちなビジネスパーソンへの警鐘ともいうべきものであり、言動を変革する多くの気づきを与えてくれる。