国際協力機構(JICA)の選考対策

目次

  • 国際協力機構(JICA)の本選考対策
  • 選考フロー
  • webテスト・筆記試験対策
  • エントリーシート(ES)対策
  • 面接対策

国際協力機構(JICA)の本選考対策

国際協力機関として、官公庁志望者からもグローバル企業志望者からも人気の高いJICA。倍率は約71倍と超難関です。ODA(政府開発援助)を一元的に担い、国際援助潮流をリードするべく様々な関係者(JICAでは「アクター」と言います)を結びながら開発途上国の発展を牽引する仕事です。100%海外勤務があり、2~4年程度でジョブローテーションが行われます。海外転勤の頻度は、20代で1回・30代で1回といったように、各年代で1度程度とのことです。

新卒採用においては、選考時にグループワークがないことが特徴。また海外留学経験のある学生を積極採用しているため、チャンスがあれば留学・海外インターン等に挑戦しておくと良いでしょう。

また、入構後1年以内にTOEIC800点、3年以内に860点を取得することが求められるため、英語力に自身がない方は準備しておきましょう。(ちなみに2016卒内定者の入構前TOEIC平均点は865点です。)

選考フロー

ES・webテスト→一次面接→二次面接→小論文→最終面接

JICAのwebサイトに最新情報があるので、ぜひ確認してみてください。災害・留学・教育実習等で選考フローが合わない場合は、マイページ上から時期の調整を行う事ができるようです。また、マイページ上から説明会・座談会OBOG訪問等に申し込むことができるので、選考の参考に活用してみてください。

webテスト・筆記試験対策

本選考でのみwebテストと小論文が実施されます。webテストの種類は玉手箱形式、科目は言語・計数・英語の3分野。小論文は25分でA4用紙1枚といった分量で、時間制限はかなり厳し目です。

小論文については、5つ程度のテーマから1つ選んでA4用紙に記入する形となり、例年時事的な話題が多くなっています。JICAの年次報告書やODA白書等を通じて最近のJICAの活動をおさらいしておくと良いでしょう。

エントリーシート(ES)対策

ESは、自己PR・志望動機・頑張ったこと、と非常にオーソドックスな形式となっています。選考もES、面接、小論のみの評価となるため、ぜひ力を入れて書いてください。ESの通過率は例年40%ほどで、2500通応募→1000通 通過が目安です。

開発途上国の人々と仕事をする中で起こるありとあらゆる課題に対応する、現場力。創造的で実効性の高い解決策を導き出す、構想力。国際援助の潮流をリードする、発信力。ESでも「海外と関わった」といったうわべの経験を書くのではなく、実際に自分で課題を発見し、手足を動かし、周囲と協力しながら何かを解決した、といった出来事を具体的に取り上げるといいでしょう。

また、JICA自身、メーカーや総合商社を採用上のライバルと見ているため、商社等のビジネス的アプローチではなく、開発途上国政府へのアプローチを通じて社会貢献したいといった思いを盛り込めれば、より良いでしょう。日本政府唯一のODA実施機関であり、公的アプローチ側に立っていることが、JICAの事業のポイントです。

面接対策

「なぜ国際協力業界なのか」「なぜその中でもJICAなのか(なぜ外務省やNGOではないのか)」「JICAでやりたいこと」「JICAで発揮できる自分の価値」といったことを整理しておいてください。

国際協力に対して強い信念があり、JICAで本当に働けるのか、途上国開発を担えるのかを見極める要素が大きくなります。最新のJICAの活動も振り返りながら、JICAでどのように働きたいか、具体的にイメージしておきましょう。

参考

就職四季報編集部『就職四季報 総合版 2017年版』東洋経済新報社,2016