日本航空(JAL)の選考対策・グループディスカッション

目次

  • 日本航空(JAL)の本選考対策
  • 選考フロー
  • webテスト・筆記試験対策
  • エントリーシート(ES)対策
  • グループディスカッション(GD)対策
  • 面接対策

日本航空(JAL)の本選考対策

日本航空は、2010年に経営破綻した関係で、2011年度・2012年度と新卒採用を行っていませんでした。事務系・技術系の採用再開は2013年から、パイロットの再開は2015年からです。

プレエントリー数は全体で5万~6万ほど。エントリーのうち半分が業務企画職、客室乗務職が1~2万程度となっています。業務企画職(総合職)では男性:61.1倍、女性:163.2倍、客室乗務職では女性:17.8倍で、特に総合職女性が超難関です。

経営破綻により、縦割り経営・採算軽視の企業文化から理念(JALフィロソフィ)中心の社風に変化しており、採用時にも応募者の能力だけでなく、働き方のスタンスを見てくる事が多いです。

採用サイトには、JALフィロソフィを「求める人物像」として以下のようにまとめています。

感謝の心と、謙虚な学び

感謝の気持ちを常に持ち、世の中すべてから謙虚に学び、地味な努力を重ねて自己成長できる人財

果敢に挑戦し、最後までやり遂げる

失敗を恐れず常に新しい事に挑戦し、人任せにすることなく最後までやり遂げる人財

プロ意識

自分の仕事に誇りと責任を持ち、地道に自分の専門を極める人財

採算意識

JALグループが社会から必要とされ、永続的に発展する為に、強い採算意識を持つ人財

仲間と共に働く

仲間とともに働き、仲間のために頑張ることに誇りと喜びを感じられる人財

お客さまに心を尽くす

全てのお客さまに、感謝の気持ちを形にしてお返しすることができる人財

選考フロー

業務企画職(事務系)

エントリーシート(ES)→グループディスカッション→webテスト・筆記試験→1次面接→2次面接→3次面接

業務企画職(技術系)

エントリーシート(ES)→webテスト・筆記試験→1次面接→2次面接

※面接回数が1回だけの場合もあるようです

webテスト・筆記試験対策

JALでは、本選考時にSPIのwebテスト・テストセンターが課されます。科目は言語・非言語・英語・性格の時が多いようです。年によっては、SPIのwebテストを選考の序盤で受験し、選考の中盤でテストセンター(SPI)をもう一度受験させた年があるなど、かなり念が入っています(おそらくwebテストの替え玉受験対策)。パイロットでは内田クレペリン検査・ロールシャッハ・テストが性格試験として出題されるようです。

SPIに関しては、専用の対策本を一周しておけばよいでしょう。英語が苦手な人も選考通過していたりと、全体としてボーダーはあまり高くない印象です。

エントリーシート(ES)対策

JALのエントリーシートが他社と比べて特徴的なのは、学生時代の経験・頑張ったことなどの能力面の質問だけでなく、「仕事をする上で大切なこと」「技術職として、どのような人生を送りたいか」などといった、長期的なキャリアプランやその人の信念に近い質問もある点です。

「挑戦」「グローバル」といった単語を多用し、アグレッシブな人材を求めるANAに対し、「感謝と謙虚」「地道なチームワーク」「プロ意識」などといった単語が求める人材像として挙がるJAL。経営破綻を乗り越え、派手さはなくとも、堅実にビジネスに取り組む姿勢が伺えます。

具体的例を挙げながら、JALグループの求める人材像に合わせてエピソードをまとめていくと良いでしょう。

志望動機として、飛行機が好き・JALのサービスが好き・社会貢献(国と人の懸け橋となる、など)といったものを挙げることも悪くはありませんが、それでは「なぜJALがあなたを採用するのか」という理由にはならないので気を付けてください。JALという企業のために何がしたいのか、そのためにどんな能力を自分が発揮できるのかといったことを、経験を元にアピールできるとよいでしょう。憧れの応募ではない、ということが重要です。

グループディスカッション(GD)対策

社員2名、学生5~6名程度でのディスカッションです。資料を10分程度で読み込み、その後20~30分ほどディスカッションを行います。アウトプットの内容は事前に指定があり(懸念点、理由、提案でまとめるなど)、それに合わせて議論していく形です。結論そのものはあまり重要ではなく(発表もありません)、議論における関わり方や協調性、論理性がポイントとなります。

ちなみに、GD終了時に1分程度で自己アピールする時間が設けられているため、事前に練習しておきましょう。

過去事例

  • 架空の百貨店内のレストランフロアにつき、3つの候補から出店させるべき店舗を決定する
  • 架空の消費財メーカーの更なる発展のため、新商品案3つの中から1つを選ぶ。

面接対策

序盤の面接では、、事前に大学名を名乗ることは禁止で、公平性が非常に行き届いています。「1分で話してください」など、簡潔に伝えることが求められており、軽く追加の質問はあるものの深い話まではしません。逆に言えば、面接官が引き出してくれるわけではないため、最低限でもESの項目それぞれについて、1分程度でポイントを凝縮して話す準備が求められます。

最終面接は、必ず役員が担当します。それぞれが自由に質問しますが、特に働き方に対するスタンス、社会人としての覚悟、周囲との関わり方(チームワーク、困難が起こった時の感じ方など)といった理念に関する部分についても必ず問われます。自己分析を深め、それにJALフィロソフィを絡めて伝えられていくことが必要です。想定外の質問であっても焦るのではなく、落ち着いて笑顔を心がけて回答するように心がけてください。採用サイトに記載してある「求める人物像」は、JALフィロソフィを簡単にまとめたものなので、ここだけでも覚えておくと良いでしょう。