三井物産の選考対策・グループディスカッション

目次

  • 三井物産の本選考対策
  • 選考フロー
  • webテスト・筆記試験対策
  • エントリーシート(ES)対策
  • グループディスカッション対策
  • 面接対策

三井物産の本選考対策

例年就職人気ランキングで1、2を争うこともある人気総合商社、三井物産。2016卒の総合職はおよそ6000名がESを提出し、結果、総合職内定者は147名。採用倍率は担当職で男性:48倍、女性:55倍、業務職で女性:45倍となっており、40~50倍にも及ぶ難関企業です。採用は担当職と業務職(いわゆる総合職と一般職)に分かれており、通常選考のほかに留学生等を対象にした夏採用も実施しています。

「人の三井」と呼ばれるように、優秀な人材であれば積極的に抜擢、個人の裁量も大きいと言われています。新卒採用に力を入れており、3,000人超を動員する巨大説明会なども実施するのも特徴的です。事前に業務理解を深めたうえで、選考に望みましょう。

選考フロー

エントリーシート(ES)→webテスト→ 筆記試験→ 一次面接→グループディスカッション(GD)→論文試験・最終面接

webテスト・筆記試験対策

GAB形式の計数・言語・英語が出題されます。英語は自宅でのWeb受験、計数・言語は会場で筆記試験を受ける形です。

どの科目もとにかく時間が非常に短く、英語は各問30秒弱で解かなければいけないペースです。問題は比較的簡単であるものの、速度重視で時間が足りないのがGABの特徴なので、対策本で必ず傾向と対策を掴んでおくことをおすすめします。

エントリーシート(ES)対策

三井物産のエントリーシートは、主に以下の要素を問われます。

  • 課題(失敗)を乗り越えた経験
  • 決断経験
  • 変化した経験
  • 夢、キャリアプラン、志望動機

三井物産では、周囲と協力しつつも、クライアントやビジネスパートナーとともに信頼関係に基づいた深い対人コミュニケーションが求められます。説明会では、「対人交渉力」といった言葉で表現されることもあります。

さらに、これまでの商社のイメージである物流やトレードといった分野だけでなく、事業投資や新規事業創造へ注力すると中期経営計画でも述べています。インターンシップでも、新規事業にフォーカスしたプログラムを実施するほど。「変化した経験」とは、まさに今ある事業を超えて、マクロ視点から新規ビジネスを立案するプロセスへの適性を見ているとも考えられるでしょう。

各設問は200字程度と分量が多くはないので、結論を冒頭に明示しつつ具体的な数字や成果を示しながらコンパクトにまとめる必要があります。

グループディスカッション(GD)対策

学生6名に対して面接官は2~3名。45分程度GDを実施し、その後20分ほど面接官からフィードバックを行う形式です。全体の進行は面接官が行うのが特徴的で、資料読み込み・個人発表・ディスカッション・追加情報資料の提示・追加ディスカッション…と面接官がタイムラインを切っていきます。最終発表を担当する学生はランダムに決まります。フィードバック時に、GDの感想を問われるので、自分がどんな立ち位置で議論を実施しているのかを念頭に置きながら議論すると良いでしょう。

正しいディスカッションの結果を導くのが重要なのではなく、いかに周囲と協調しつつ論理的に意見を交わすことができたかといった「過程」に重きを置かれます。

課題例

  • 商社Z社を親会社に持つコンビニやスーパーマーケットを全国に展開するX社が、今後を見越して企業合併するならどの企業か選択せよ
  • 新規事業のため、どの会社を買収すべきか
  • 日本の抹茶メーカーの海外進出に三井物産がアドバイスするなら、どの国を勧めるか
  • 総合商社の完全子会社が合併するにあたり、適切な企業を選べ
  • ある企業の経営を立て直すため、どの企業を買収すべきか

面接対策

三井物産では、面接自体は1次面接と最終面接の2回しかありません。外資系企業やコンサルティングファームと比べるとかなり少ないと言ってよいでしょう。短い回数でジャッジしていくため、一回一回の面接が重要となります。基本的にはオーソドックスな内容が中心となるので模擬面接などで練習するほか、三井物産に関連しそうな最近のニュースなどについてもアンテナを張っておくことをおすすめします。

他社に比べて深掘りというよりは一問一答形式のスピード感ある面接である場合が多く、各質問について端的に答えることを意識しておいてください。

参考

週刊東洋経済編集部『週刊東洋経済 2016年4/16号』東洋経済新報社,2016