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働き方の未来―これから残る仕事、消える仕事とは

時代も、社会も、働き方も変わってきている。それはわかっている。でも今、私たちは何を大切にして、どの方向へ進めば良いのだろうか?就職前に、「世界規模で起こる労働の変化」「これから残る仕事」「これから労働力が必要とされる領域」を知っておこう。

Jun, 02, 2016

レバレジーズ株式会社

岩槻 知秀 氏

人工知能・ロボットと移民が働き方を変える

これからの働き方を考える上で避けて通れない変化の波が2つあります。ロボットや人工知能(AI)などテクノロジーの発展と、環太平洋経済連携協定(TPP)による外国人労働者の流入。これらがもたらす変化とは「労働力の代替」です。

今後10~20年の間に約47%の仕事がロボットやAIによって淘汰されるという衝撃的な数字がオックスフォード大学から発表されています。またTPPによって労働力の規制が緩和され、国際的な雇用の流動化が進めば、参加各国の生産年齢人口の約10%が移民に置き換わるとも言われています。

 もちろん既存の法制度や政治・社会情勢などから全てが計算通りになるとは思いませんが、特定の労働者に対しては潜在的な脅威であることに違いありません。

 とりわけ労働力の代替が進みやすいのは、クリエイティビティに乏しい画一的な仕事や付加価値の少ない単調な作業です。

 働く環境でいえば、成熟・衰退期に入った企業や、社内の変動が少ない組織では若い社員がクリエイティブな仕事を任される機会は乏しく、定型的な仕事を指示通りこなすことになりがちです。まさにそういった仕事こそ代替される可能性が高く、選択する環境によっては20代の貴重な成長機会を失うことになりかねません。

 未来を見据えたこれからの働き方としては、クリエイティビティ・創意工夫が必要とされる職場環境に身を置き、変化の波に負けない個の成長を遂げることが大切でしょう。

残る仕事は「創造的知性を活かす仕事」と「人の感情を動かす仕事」

 では、個人の働き方という視点で、今後どのような仕事が残っていくのかを考えてみます。

 一つは「創造的知性を活かす仕事」です。新しい市場の創造・イノベーション・過去の統計によらないクリエイティブの作成など、創造的な思考力を駆使しながら付加価値を生み出す仕事は、ロボットやAIが進化しても簡単に代替されるものではありません。

 もう一つ残るのは「人の感情を動かす仕事」です。例えば営業の仕事に象徴されるような、人の感情やモチベーションを動かすような仕事も残っていくでしょう。ロボットやAIはインプットからアウトプットを導くような分析は得意ですが、人間の機微に合わせた的確な表現に強みはありません。営業にはクリエイティビティも求められますし、一朝一夕には替えの利かないスキルだと思います。

 創造的知性を活かすことと人の感情を動かすこと。個々の志向性や関心、相性などもあると思いますので、それらを踏まえて自らの力がより発揮できるベクトルを選んでいけば良いでしょう。もちろん人間と全く同じ機能を持つアンドロイドが安価で出てくれば、人間の仕事は無くなっていくでしょうけど……。

医療・介護福祉とエンジニア領域に需給のギャップ

 日本全体として労働力が足りない現状ではありますが、ここまでは主に労働の需要に対してマイナスの要素、つまり特定の労働力が必要でなくなる要素と個人の働き方について紹介しました。その一方で社会の変化に伴い、労働の需要に対してプラスの要素、つまり労働力が今よりもっと必要となってくる領域・業界も存在します。

 日本は世界でも類を見ない超高齢社会に突入し、医療・介護福祉にかかる費用が年間約2.5兆円ものペースで増えています。患者・介護サービス利用者が急増する中で、今後は医療介護従事者の不足が社会的課題になると予想されます。もちろん医療・介護福祉領域もテクノロジーに代替される部分はあると思いますが、看護師などの有資格者でないと対応できない血の通ったサービスや、政治的な看護師の労働確保圧力は必ず残るはずです。

 また、テクノロジーが発展する中でエンジニア不足も顕著です。2000年代前半からインターネット企業が次々と誕生し、ネットサービスやWebアプリを主軸に新たな産業を創り出してきました。今後もインターネット産業はもちろんのこと、ロボットやAIといった産業の成長にエンジニアの存在は不可欠です。

 医療・介護福祉とエンジニア領域に共通するのは、社会の急激な変化によって労働の需要に供給が追いつかず、需給のギャップが生まれている点です。ギャップはすなわち各領域に対する社会的ニーズの大きさの裏返しであり、各領域におけるビジネスには社会的意義と成長可能性が大きいと言えるでしょう。

レバレジーズグループとは

 インターネット関連事業については、国内及び国外で展開していきます。国外の事業については2018年度から積極的に拡大していく予定です。国内の人材領域では、人材不足が原因で社会問題が起こり得る、あるいは社会の前進を妨げてしまう恐れがある領域に対して人材の提供と最適化を行っています。この先も社会の変化に応じて必要とされる領域で、社会的意義と広がりのあるビジネスを展開していきます。販促領域や、情報インフラ領域においては、現状のマーケットでは補えていない領域において、事業開発をしています。現在、約30個の媒体を運用しており、エンジニア向け教育サイト『teratail』など圧倒的に成功した事例もできています。

 非インターネット領域においては、①先制及び再生医療、②食糧、③途上国のインフラ開発といった領域における事業を開発していく予定です。②③に関しては、もう少し後のことになりますが、①に関しては、既にグループ内のVCを通じて出資しており、また本体においても事業を開発していく予定です。

 レバレジーズグループでは、これからロボットやAIの登場、移民の流入といった変化の波の中でも勝ち抜ける人材を育てたい思いが強く、理念に掲げる「個の成長」を重視して、長期的な視点で人が育つ環境を大切にしています。というのも、レバレジーズが創業から10年で大きな成長を遂げることができた理由は「人」にあると考えているからです。

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Interviewee

岩槻 知秀 氏

いわつき・ともひで

レバレジーズ株式会社

代表取締役

1980年生まれ、大阪府和泉市出身。早稲田大学社会科学部入学後、大学1年時からIT企業にて経験を積む。2005年大学卒業と同時にレバレジーズを創業し、現在に至る。「関係者全員の幸福の追求」という理念のもと、設立12年6ヶ月目で年商300億円規模を実現。雇用創出効果の高い企業を表彰する「Job Creation2015」を受賞。「働くモチベーション」を上げる取り組みが、効果を上げた企業を表彰するグッド・アクション2016で「グッド・アクション賞」を受賞。