ハーバードビジネススクール訪問(Slogan Summer Job 2016)

全米No.1のビジネススクール訪問をはじめ、近年スタートアップ熱が加速しているニューヨークにて起業家インタビューやスタートアップ訪問を実施するスローガン(Goodfind運営企業)の海外渡航インターン、「Slogan Summer Job 2016」。300名もの中から選ばれた大学生3名とスタッフが、現地の様子などをレポートします。
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Babson College訪問③山川教授へのインタビュー(Slogan Summer Job 2016)


こんにちは、「Slogan Summer Job 2016」参加メンバーの山口太朗です。2日目はハーバードビジネススクール(HBS)を訪問してきました。インキュベーションオフィスであるHarvard Innovation Lab(i-lab)訪問、HBS在校生、卒業生の伊藤さん、塩出さんへのインタビューの様子をお届けします。



イノベーションを創出する仕組み

まず最初にi-labを案内していただきました。i-labは学生の「起業家精神とイノベーション」への関心を高めるために設立されたインキュベーションオフィスです。継続中のプロジェクトや準備段階のベンチャー、ワークショップ、授業、講義や様々なイベントを提供する多目的スペースになっており、HBSだけでなくハーバード大学全体での活動場所として活用されています。

i-lab出身の会社には、Alfredなどがあります。直近10年ぐらいのトレンドとして、webサービス系の起業が増えているそうですが、最近はwebだけで完結しない企業も増えており、IoTなどもトレンドになっているそうです。
i-labの中は共用スペースが多く、共用のミーティングルームは壁全面がホワイトボードとなっています。席は仕切りなどで区切られておらず、違う会社の人とも気軽に会話ができるように工夫されています。またオフィス内には無料でドリンクやお菓子を食べられるスペースがあり、行き詰ったときに気分転換に皆利用しているようです。

i-labで感じたのは、クリエイティブさを重視する環境があるということです。HBSからの起業というと大掛かりで格式高いようなイメージがありましたが、スペース内には遊び心のあるオブジェもありました。Googleのオフィスのようなイメージです。

グローバルでスタートアップを目指すHBS学生

HBS在校生、卒業生で起業に向けて動いている、また起業している伊藤さん、塩出さんにお話を伺いました。

伊藤 彰彦さん

東京大学卒業後、日本のメーカーで6年間勤務した後、外資系IT企業で勤務。現在HBS2年生で、ヘルスケア領域での起業を考えている。

伊藤さんのお話の中で特に印象に残ったのはグローバルについてのお話です。 伊藤さんがIT企業での勤務後そのまま起業せずにHBSを選んだのは、よりグローバルなサービスを生み出すためと伺いました。 日本という特殊な国で育った私たちは、日本国内のローカルな競争の中では強いが、グローバルに進出するためには課題が存在します。
今成功しそうだから起業するのではなく、グローバルという高い目標をもって、あえて起業せずに準備をするという姿勢に視座の高さを感じました。医療は特に地域ごとの特殊性が強い領域ですが、どのようなサービスを作られるのかが楽しみです。

塩出 晴海さん

北海道大学卒業後、スウェーデン王立工科大学でIT修士課程を終了。総合商社勤務後、2016年5月にHBS修了。現在はNatureという会社を立ち上げ、エアコンをスマート化するIoT製品「Nature Remo」をリリース。

塩出さんからは起業しようと思っている日本人に対する厳しいお話を伺いました。 スタートアップはアメリカの方が洗練されているそうです。日本人で起業したい人は頭でっかちになっていることが多いのに対して、実際は理論の通りに行かず泥臭いことが多いそうです。マーケットの大きさなどのテクニカルな部分よりも、自分の解決したい問題に対する究極的な追求をするべきだというお話を伺いました。Natureも、塩出さんのエネルギーに対する深い問題意識から作られた会社です。
私も起業を考えていますが、塩出さんのご指摘が正に当てはまってしまうと感じました。これからはスマートさや効率だけを求めるのではなく、泥臭く課題に向き合い、肌で感じるような取り組みをしていきたいと感じます。

伝統とEntrepreneurshipの融合

HBSについて、元々は大企業からの企業派遣が多く、イノベーションとは程遠いイメージを持っていましたが、i-labなどの起業家支援の様々な取り組みが行われ、結果として優れたスタートアップも数多く誕生していることがわかりました。

今回のHBS訪問で特に感じたことは、traditionalなHBSにEntrepreneurshipのカルチャーが上手く融合されているということです。伊藤さんや塩出さんのように王道ともいえる大企業から起業する方が存在し、また企業派遣で来ている人とスタートアップを目指す人達が盛んに交流し、授業も両者に向けたものが行われています。このようにキャリアや人材、授業、設備のそれぞれで長年に渡る伝統とスタートアップのカルチャーが上手く融合しているからこそ、社会に大きなインパクトを残せるイノベーションが生まれるのだと実感しました。

今回の記事は以上となります。 伊藤さん、塩出さんありがとうございました!次回以降はニューヨークのスタートアップについてお届けします!
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[2016'09'20 更新]

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