全米No.1の起業家養成校Babson College訪問②(Slogan Summer Job 2016)

全米No.1のビジネススクール訪問をはじめ、近年スタートアップ熱が加速しているニューヨークにて起業家インタビューやスタートアップ訪問を実施するスローガン(Goodfind運営企業)の海外渡航インターン、「Slogan Summer Job 2016」。300名もの中から選ばれた大学生3名とスタッフが、現地の様子などをレポートします。
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全米No.1の起業家養成校Babson College訪問①(Slogan Summer Job 2016)


こんにちは、「Slogan Summer Job 2016」参加メンバーの一橋大学商学部3年田代百合子です。 今回は山口君の記事に引き続き、初日にBabson Collegeでお会いした日本人MBA学生の方々とのお話や、聴講したクラスの様子をご紹介します!


1.日本人MBA学生・OBの方とのランチ

学内のカフェテリアでBabson Collegeの日本人学生とOBを合わせた3名の方にランチを兼ねてお話を伺ってきました。

3名の方のご紹介

Kazunori Kawanobeさん(Class of 2016):
約3年間重工業界でエンジニアとして働いた後、日本の大企業での裁量権やスピード感に違和感を抱き、かねてより関心があった起業を決意。そのために海外で起業教育を行っている学校でMBAを取ろうと考えBabsonに入学し、卒業前にインド人のクラスメイトと起業。プロダクトはスマホとつなげてお茶の温度管理ができるボトルで、Kickstarterという資金調達ツールで、1ヵ月で約$70,000を調達。

Daiki Tanakaさん(Class of 2017):
外資系戦略コンサル、ITベンチャー役員を経て、製菓会社の社長として経営再建を経験。「日本の農業を変えたい」という大学時代からの想いを実現すべく、Babsonで学びながら2016年6月日本のお茶の生産販売を行う会社を立ち上げた。現在はそのオンライン販売の拡大と、京都での実店舗販売を実現するために動いている。

Kosuke Shiotsukiさん(Class of 2017):
金融のバックグラウンドを持ち、企業派遣でBabsonにMBA留学をしている。資産運用を専門とし、CEOやビジネスを動かす立場の人と会って話す機会が多いため、ビジネスを作る立場の見解を理解するという文脈で来て学ばれており、将来的には、アントレプレナーとして活躍したいとも考えている。

このように異なるバックグラウンドや主旨でいらしていたお三方なので、考え方や価値観に関しても三者三様でした。

起業するのは早いほうが良いのか?

例えば、「起業するのは早いほうが良いのか?」というメンバーからの問に対しては、それぞれ下記のようなご意見をいただきました。

Kawanobeさん:早いほうが良い。
「起業をすることのハードルってこんなに低いんだ」ということを感覚的に知るだけでもかなり大きなステップであるし、学生の段階では年収やリスクなど考慮しなければならない条件が少ないので、理念や情熱を持っていれば周囲がチームに参加してくれる確率が圧倒的に高い。

Tanakaさん:早くても良いが、起業が目的になってはいけない。
起業は理念や想いを達成させるための手段でしかないが、現場を経験していったほうがその理念や想いがブラッシュアップされることもある。なので起業に対する情熱がかなり強いということであれば、早く始めてみても良いのではないか。

Shiotsukiさん:遅くても良い。
今までは「スタートアップに関してはフットワークが軽ければ軽いほど良い」「一刻も早く起業するべきだとされている」というイメージだったのに対し、Babsonのケーススタディなどで、自分のそれまでのキャリアを通して問題意識やビジョンを形成し、新ビジネスを創ってきた起業家を多く見てきた。なので、必ずしも早いことが良いわけではないと考えている。

Babsonの魅力とは

また、お話する中で「Babsonでは」というキーワードが頻出し、学校へのこだわりや愛校心を感じたので、「Babsonで魅力的なところはどういった部分ですか?」といった質問もぶつけてみました。

Kawanobeさん:幅広く協力的なコネクションがとても魅力的。本気で何かやりたいと思っている人に対しては必ず、助けを求めれば協力してくれるし、仮に当人が協力できなかったとしても、代わりに協力できるスキルを持った人などを紹介してくれる。

Tanakaさん: 色んな業界の色んな事例があるが、誰もがぶちあたる問題点(例:キャッシュ不足、チーム統制の問題など)について、生々しい話が聞ける。先輩たちのリアルな話が聞けるので、分かりやすいし自分たちだったらと考えやすい。

Shiotsukiさん:カリキュラム自体はかなり一般的なMBAと似通っているが、その中身は全てアントレプレナーに必要なものに即したものとなっている。来ている人たちのニーズも明確なため、内容がとにかく実践的である。

本気でビジネスを立ち上げたいと思っている人が集まる場所だからこそ、ニーズに即したプログラムやコミュニケーションの相手や手段を設けられていることが分かります。

2.Marketing Management クラス聴講

午後には、MSELという1年間のプログラムの初めにある基礎クラス「Marketing Management」の聴講をしてきました!

授業の内容としては、資源リサイクルを行っているロンドンの事業 “TRY”をケース題材として、「どういったプロダクトにはどういったチャネル政策を取ればよいのか」ということを議論していました。 議論している内容も勿論だったのですが、日本の大学とは授業の形態や雰囲気が大きく異なり、そこが私としては一番大きな気付きとなりました。

例えば、
・質問があるわけではなくても、皆とにかく意見を伝えたい、議論を始めたいので常に手を挙げている
・先生を囲むようなコロシアム型の教室で、全員自分の名札を席の前に置いているのでディスカッションや質問の際に名前を呼び合える環境がある
・ディスカッションベースで、またどちらかというと先生と生徒の対話よりも生徒同士でアイデアを組み立てていくような印象があり、自分の意見をきちんと述べることが求められる
・ヨーロッパ、中南米から来ていると思われる人、インド人、アジア人、アメリカ人など非常に多様な背景を持つ生徒がいる
といった部分です。

(オマケ)
・みんな授業中に無言で席立ったと思ったら黙ってトイレいってる!笑 しかも5分に一回誰か席を立つような頻度で!笑
・先生の口癖が”Are you with me?”  ※ちゃんと議論についてこれていますか?という意味

先生も生徒たちもそうですが、授業形態の大前提として「結局は自分でビジネスをやるんだから、この議論でいかに正確な答えが出るかというよりも、『自分が実践するときにはどうすればいいか』が意思決定することが大事」ということが共有されていることを強く感じました。

3. まとめ

在校生・卒業生の方のお話や授業聴講を通してBabsonはアントレプレナーやイントレプレナーに必要な全ての要素を本当に凝縮した学校だということが分かり、Babsonの学生が手にすることができる知識や経験がいかに貴重なものかを知りました。 また、目的意識を強く持っているからこそ、より集中的で有意義な学びが行われるのだということも感じ、日本の学生も「学ぶ意図」を考えるということはかなり大事なのではないかと痛感した1日でもありました。

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[2016'09'19' 更新]

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