金融の世界で築いた24 年のキャリアで追い求めてきたのは、自らを高められる環境
大和証券、ゴールドマン・サックス、ピムコジャパンと、私が金融の世界で築いてきたキャリアに通底しているのは、自分を高められる環境を追求する、という価値観です。仮にその環境が有名ではなくても、社会的に地位が高くなくても、成長性のある大きな仕事にチャレンジし自分を高めることを最優先にしてきたのです。ネームバリューがあり社会的に確立している環境では、既に優秀な人間が知恵を尽くしており、自分の成長機会は限られてしまいます。むしろこれから成長する市場や産業、これまでに経験したことのないビジネスにチャレンジする方が、より大きな成長機会を得ることができます。
リサーチ・投資理論を学んだ大和時代、ビジネス感覚を養ったゴールドマン・サックス時代
新卒で大和証券に入社後、大和総研に出向し、今でいうクオンツアナリスト(※) として投資理論を学び、リサーチ業務に携わりました。今でこそ先物のデリバティブ取引などで注目を集める分野ですが、当時は決して主流ではなく、専門的に取り組む人はほぼいませんでした。しかし、そこで地道にスキルを身につけ、逆に自らの稀少価値を高めることができました。結果、社内で8 人しか選ばれない、ノーベル経済学賞受賞者がニューヨークに起ちあげた企業のメンバーに抜擢され、現地で2 年間、最先端の投資理論を学ぶ機会に恵まれました。たとえいま主流と言われずとも、先進的な分野でスキルを身につければ、むしろその第一人者として活躍するチャンスを手に入れられるのです。
ニューヨークから帰国後、安定した評価と地位を得る一方、新たな学びのインプットよりも、誰かに何かを教える・プレゼンするというアウトプットの量が増え、成長実感の減少から物足りなさを覚えていました。そこで未経験の分野でまたゼロから自分を高めたいという思いが芽生え、当時まだ有名ではなく規模も小さかったゴールドマン・サックスの資産運用部門へ入社し、営業やマーケティング・事業開発の業務にチャレンジしました。当初は、ある意味先生のように過ごしていた前職とのギャップに苦労しすぐ辞めようかとも考えましたが、踏みとどまって必死にインプットを積み重ね、結局5 年間をゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントで過ごしました。日本で投資銀行のプレゼンスが急速に高まる成長市場に身を置きながら、アナリスト業務からは得られないビジネス感覚を養うことができました。居心地が良くピークとも言えるポジションを捨てるというリスクをとり、ビジネスパーソンとしての幅を広げ成長するというリターンを得るのに成功したとも言えるでしょう。
※クオンツアナリスト…金融工学の知識によって、IT を利用して過去の市場の動きや企業業績の変化、経営戦略やブランド価値、技術資産など、膨大なデータを計量的に分析・開発を実施する証券アナリストのこと
ピムコジャパンリミテッド
北米、欧州、アジア・パシフィックの10 カ国に運用・ビジネス拠点を構え、債券を中心とした世界有数の資産運用会社として、全世界で100 兆円を超える運用額を誇るグローバル金融プロフェッショナルファーム、PIMCO。ピムコジャパンリミテッドは1997 年、PIMCO の日本拠点として設立され、グローバル・オフィスと連携しながら日本の機関投資家・個人投資家にその投資経験と専門知識を活かした資産運用ソリューションとサービスを提供している。
あわせてよみたい
◆金融業界のOB ・OGインタビュー
- 20代で企業再生。不可能なビジネスを実現した経営者のスピリットとは?
東大生が直撃インタビュー! - ネットベンチャーを先導したベンチャー界の旗手が語る
- 20代で企業再生。不可能なビジネスを実現した経営者スピリットとは?
- 「成功して盛り上がった後に相乗りしようなんて考えは、時代遅れだし、ダサいですね」


