技術立国としての日本
かつて日本は技術立国としてその名を世界に轟かせました。資源に乏しい日本では基幹産業として、自動車産業、家電産業、半導体産業が発達し、世界をリードしてきました。しかしながら人件費をはじめとする製造コストの上昇に伴い、生産拠点の海外移転が進み、国内産業の空洞化が深刻になってきています。確かに現在でも日本の技術は世界トップクラスですが、その誇るべき日本の技術が海外、特に人件費の低い新興国によって淘汰されてしまう。これは憂慮すべきことです。
技術で世界に勝負する
私たちが携わっている半導体業界でもこの流れは顕著です。私は大学卒業後、東芝の半導体部門に就職しました。当時、半導体は創成期で将来性のある分野でしたが、90年代後半以降、製造拠点の海外移転が進み、製造コストの低い海外メーカーの台頭により日本の半導体メーカーは衰退の道を辿ることになりました。しかし、日本は人件費等の製造コストで劣っているだけで、技術力では優れているのです。その優れた日本の技術を活かして世界に勝負を挑みたい。その想いから優秀なエンジニアたちが共に歩む決意をしてくれました。そしてニューフレアテクノロジーが起ち上がったのです。
世界トップシェアを誇る技術
ニューフレアテクノロジーでは半導体製造にかかせない重要な部品であるフォトマスク(※)の描画装置を製造・販売しています。半導体製品の世界における市場規模は今や年間30兆円を超えようとしています。その中で、当社が手掛けるフォトマスク描画装置の市場規模は年間300億円程度とわずかですが、この300億円程度の技術が、30兆円もの半導体ビジネスの根底を支えているのです。フォトマスクは半導体の完成度に直接関わってきます。我々の技術進歩が止まると半導体の技術進歩も止まってしまう、つまり半導体の未来の姿を握っているといっても過言ではありません。半導体製造の大量生産の領域では製造コストの安い外国勢が有利な面もありますが、高度な技術を要する先端デバイスの微細化については日本も引けをとりません。特にニューフレアテクノロジーは、高速・高精度の制御技術、超精密機械技術、高速・大容量の情報処理技術で世界トップレベルの描画精度を誇り、現在は最先端のフォトマスク描画装置において他の追随を許さないグローバルシェアを獲得しています。
※フォトマスク…電子部品製造のリソグラフィ工程で使用されるパターン原版のことで、半導体製造にかかせない重要な部品。リソグラフィとは、半導体ウェハー上に感光性有機物質を塗布し、レーザー光を用いる露光装置を用いて、フォトマスクに描かれた素子・回路のパターンを焼き付ける工程のこと
株式会社ニューフレアテクノロジー
2002年に東芝機械株式会社の半導体装置事業部を分社・独立して創業。半導体デバイスの生産には欠かせない最先端電子ビームマスク描画装置を主軸として半導体製造装置の開発・製造・販売・保守を手がける。現在、最先端電子ビームマスク描画装置において他の追随を許さないトップクラスの技術力を持つまでに成長する。世界の主要メーカーに取引しシェア№1を確保。日本をはじめ、韓国、台湾、アメリカ、ドイツとグローバルに事業拠点を有する。


