でき上がった分野より、
新しい分野で若くして第一人者になる方がいい
理工学部では、大学院に進む人が多数派でした。自分はできるだけ若いうちに社会で通用する能力を身につけたかったので、学部卒で就職しました。
当時、機械工学科で人気の就職先は自動車関連メーカーでしたが、同じ分野に行ったら、10年後や15年後になって同級生と似た世界にいることになるため、あまり魅力に感じませんでした。そこで、まだ世には出てきていない新しい分野を探しました。未開拓分野で第一人者になる方が、すでにでき上がった分野で競争するよりも、よほど刺激的だと考えたからです。当時の東レは新素材メーカーとして多数の新しい分野に取り組んでいるイメージがありました。5年、10年後には新分野の第一人者になれる可能性が高いと思い、就職を決めました。
MBAから戻ってきて最初の仕事は、工場の草むしりだった
入社後、海外企業との合弁会社に配属され、自動車部品用途の開発リーダーを担当させてもらいました。その体験を通じて、日米のビジネス思想の違いに興味を持つことになります。ちょうどそのときに東レで海外留学制度ができ、第一期生としてアメリカへMBA留学することになりました。ビジネスの奥深さと面白さに身震いを感じる 2年間で、自分でも新しいビジネスを創りたいと思うようになりました。
しかし、帰国後の配属先はなんと愛知県の工場現場でした。技術系社員は工場勤務経験がないと幹部に昇進することが難しいので、私にも経験させるべきとの人事部の配慮があったと思います。当時、その工場の稼働率は50%程度で、人が余っていました。草むしりや掃除を命じられたのです。熱中して仕事ができる環境がいかに幸せかということを強く感じました。そこでかねてから考えていた起業を決意します。しかし、社費でMBAに行かせてもらった以上、3年間はどのような環境でも、全力をつくすことが会社への恩返しだと考えました。結局4年かかってしまいましたが、工場の稼働率は100%になり、満を持して起業することにしました。当初は完全独立で起業をするつもりでしたが、ちょうど東レにベンチャー支援制度ができ、第一号案件として、設立を支援してもらうことになりました。
株式会社 いいじゃんネット
事業内容:CACHATTOの企画/開発/販売/運用
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