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コンサルタントの仕事って実際のところ何をするの?-歴史から紐解く、コンサルタントの役割変遷と現在の業界トレンド-

Oct, 13, 2016

《Goodfindより解説》
「コンサルティング」は如何にして誕生したか

現存する最古のコンサルティング会社、アーサー・D・リトルが誕生したのは1886年。マサチューセッツ工科大学の化学者による受託研究に起源を持つ。その後同社の対象はビジネス戦略へ拡大。「契約に基づき一定の専門性をもったサービスを提供する」 現在のコンサルティングの先駆けとなった。 その後工業化が進んだアメリカでは、石油・鉄鋼・鉄道を代表する巨大な産業資本が形成され、大規模設備を抱えて大量の労働力を組織する企業が効率的な組織理論を求めるようになる。この需要に応える形で誕生したのが、経営コンサルティングだ。

コンサルティングの役割と、求められる手法の特性

1963年にBCGを設立したブルース・ヘンダーソンは、コンサルタントの仕事を、「企業と市場との間にある定量的に優位な関係を見つけること」と定義。さらにその手法は「経験に基づく直感ではなくロジックに寄るべき」と語った。ヘンダーソンが打ち出したこの指針は、現在に至る戦略系コンサルティングの柱となり、さらにその約20年後、ハーバード大学教授マイケル・ポーターにより記された『競争の戦略』により、戦略コンサルタント時代の幕開けが告げられたといわれる 。

「作れば売れる」時代から「差別化を考える」時代へ

米国に少し遅れて日本では、1975年大前研一氏により経営コンサルタントの概念が一般化される。大前氏の著書『企業参謀』が世に出されたのは1973年のオイルショックを機に、日本の高度成長が終わった時代。経済が成熟し、業界構造の安定したタイミングであった。したがって各企業にとり “差別化”が喫緊の課題となり、この課題を解決するべく戦略系コンサルティングファームの起用が広がったのである 。

「手法から成果へ」「立案から実行へ」 ニーズの変遷に伴う、現在の業界トレンド

ポーターが提唱したフレームワークをはじめとする、コンサルタントの戦略立案手法は、やがて誰もが入手・利用できるようになった。そこで次に必要とされたのが、より具体的な「成果」だ。例えば2000年以降見られるようになったマッキンゼー・アクセンチュア等によるデザイン・UIUX会社買収劇には、より高次の成果追求が背景にある。ユーザーと企業との関係性における、より具体的な影響力が問われる時代に突入し、抽象度の高い戦略立案から具体的局面での実行へと求められるニーズが変化したのである 。そして実行段階におけるクライアントのニーズはテクノロジー分野でのサポートに留まらず、拡大・深化の道を辿っている。

エル・ティー・エスは、戦略・施策の立案に留まらず、特に現場での実行・定着に重きを置いて設立した背景を持つコンサルティングファーム。以下は、同ファームのコンサルタント・辻勇輝氏が語る、「実行段階までコンサルタントが関わることの意味・意義」である。コンサルティングファームを理解、選択する際に是非参考にしていただきたい。

実行段階までコンサルタントが関わることの意味・意義 エル・ティー・エス コンサルタント インタビュー

現在私はBPO(Business Process Outsourcing :業務プロセスの一部を継続的に外部企業に委託すること)の案件に従事しています。グローバル展開する大企業の情報システム部門における、業務プロセスの一部を預かっています。

―――――戦略「立案」のみのコンサルティングと、提供する価値において何が異なると考えますか。

クライアントに貢献する仕事をすることは同じ。ただ、私たちのBPOを通じて、クライアントは安心して向かいたい方向に進むことができている・クライアントがコア(核)と考える部分で人を育て、事業を成長させるご支援ができていると思います。より相対的な価値でいえば、海外の競合ベンダーよりも、変化への適応力が高く、現場において高度な運用を実現していることが挙げられるでしょう。

いわゆるコンサルって、“虚業”と言われたりしますよね。でも私たちの仕事では、虚業の感覚は一切無いんですよね。今は、クライアントのチームと、私たちとが一体となって、とにかくいかに速く、いかに合理的に事を進めるかに注力する日々。まだ2年目なので、走りながら見えている景色をお話ししている感じなのですが、クライアントの期待に応える、事態を変える現場にいる自負はありますね。そこには「支援者」としてではなく、まさに「当事者」であるがゆえの厳しさもありますが、お客様とともに当事者として前進していくところが立案のみにはない特徴の一つだと思います。

―――――そうしたタフさは、どのように培われてきたのでしょうか。

エル・ティー・エスでは、「プロフェッショナルとしてどうあるべきか」を絶対に守るべき「掟=code」として新人研修の時から時間をかけて教育しています。それが今の自分の根底にあって、私を突き動かしているのだと感じています。


コンサルファーム選択、知名度よりも大切なこと

―――――新卒時、ファーム選択で重視したポイントはございますか。

名のしれたファーム・企業はもともと選択肢になかったんです。中学・高校と進学校にいて、大学も東京大学で、常に「組織」が先に立ってきた感覚があったんです。この点、今の仕事では自分がいないと回らない場面も多くある中で、チームが機能するために必死に働いている。頭だけでなく身体に汗をかくことができている。クライアントにとっては年次も役職も肩書も全く関係なく、いかに期待に応えるかが重要な環境にいる。だから純粋に自分がやり遂げるべきミッションに向かって、常に「自分=組織」くらいの主体性を持ちながら、仕事に尽力できています。

おそらくですが、過去に「コンサルタント」が踏み込まなかったようなビジネスの現場に、自分が立っている感覚はあります。そして日に日に前に踏み込んでいる実感もあります。エル・ティー・エスは “コンサルティングを再定義していく”というメッセージを発信していますが、まさに今、自分たちの手でコンサルティングのフロンティア(辺境)を引き直しているのかもしれません。


エル・ティー・エスの採用説明会

株式会社エル・ティー・エス