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FinTechの潮流を捉え、企業のキャッシュフローにまつわる経営課題を解決する

創業当時からの決済領域の事業経験を活かし、請求業務に特化したクラウド型オートメーションを提供しているCloud Payment。なぜ請求プロセスに注目し、アメリカで先行しているフィンテック領域において、日本で優位に展開できるのか、そのポイントを清久代表が語る。

Jun, 16, 2016

株式会社ROBOT PAYMENT

清久 健也 氏

日本企業のクラウド化で取り残された「請求業務」の効率化

企業が成長する過程、すなわち組織が大きくなり売上を伸ばしていく中で、業務の自動化や効率化は必ずぶち当たる課題です。そこで経営者がどの業務の自動化や効率化から手を付けるかというと、多くの場合、まずは売上に直結する営業活動の効率化です。昨今、セールスフォースなどのクラウド型顧客管理・業務管理システムが注目されるのも、そのメリットがあるからです。次に手を付けるのは、営業活動の前段にあるマーケティングの自動化です。

その一方で盲点になりがちなのが、営業活動の結果発生する請求業務の自動化や効率化です。クラウドペイメントの顧客の7~8割を占めるベンチャー・中小企業においては、請求業務をExcelなどのソフトで行っている企業が多く、成長するほど経理部門に負荷がかかり、ひいては組織全体のパフォーマンス向上を妨げる潜在的な課題となっていることがあります。

マクロ的な指標を見てみると、日本企業のクラウド化は米国に大きく遅れをとっており、日本のクラウド技術の利用率が42.4%であるのに対し、米国の利用率は70.4%です。仮に、中小企業をはじめとしたスモールビジネスのクラウド普及率が米国並みになるとすると、5.9兆円/年もの経済効果があるとも言われています(総務省調査より)。

日本独特の商習慣への配慮が、サービスの優位性に

そこでクラウドペイメントは、創業時より展開している決済サービスでの経験を活かして、クラウドを利用した請求業務のオートメーションを考えました。そして、請求クラウド『経理のミカタ』を開発し、経営者には経営の効率化をもたらし、煩雑な請求業務でナーバスになっていた経理の現場を雑務から解放することに成功しました。提供する意義が非常にクリアなクラウド型サービスができたと思います。

現状、海外からの類似サービスの参入もなく、明確な競合が存在しないブルーオーシャンを開拓していますが、その背景には日本独特の商習慣に対する配慮があります。

元々、『経理のミカタ』の開発にあたっては、フィンテック(金融×IT)領域で先行するアメリカのマーケットを参考にしました。しかし、アメリカではカード決済が主流であるのに対し、日本には銀行振込や口座振替などのドメスティックな請求の仕組み、日本独自の商習慣が根強く残っています。アメリカを参考にしながら、創業から一貫して継続課金型のペイメント(決済)領域で勝負してきた経験を活かして、日本流にカスタマイズできたことがサービスの優位性につながったのだと思います。

戦略的集中+パートナーシップによって、さらなる成長を

経験を活かすという意味では、請求業務の自動化や効率化に特化したことも意志ある戦略です。

例えば、レストランでも看板メニューのない店は流行りません。仮に山形牛のとろけるステーキという看板メニューでお客様を集めるレストランがあったとしても、来店すれば他のメニューを注文する可能性が十分にあります。

つまり、クラウドペイメントに置き換えると、請求業務のオートメーションで1位になることが、他の事業での成長にもつながると考えています。ポイントとなるのはパートナー戦略です。将来的に『経理のミカタ』をPaaS※化し、業界別にSIerなどに活用していただくパートナーシップを結んでいく計画です。それにより、大企業やベンチャー・中小企業といった規模や業界を問わず、請求業務のオートメーションを支援し、産業全体のパフォーマンス向上に貢献していくことが理想です。

※Platform as a Serviceの略で、アプリケーションが稼動するためのハードウェアやOSなどのプラットフォーム一式を、インターネット上のサービスとして提供する形態のこと。

成長企業の経営者と直接商談し、フィンテックの活用で経営の効率化に挑む

クラウドペイメントで働くことを想像していただくと、まずビジネス職にとっては、経営の効率化にかかわるサービスを提供するため、成長企業の経営者に直接会い、キャッシュフローなどの財務状況に踏み込んだ経営の話ができるので、ハイレベルな商談が日常的に経験できます。

開発エンジニアにとっても挑戦できるテーマや機会に事欠きません。フィンテック・ビッグデータ・人工知能(AI)・自動化ロボットといった先端領域、そして先述のPaaS化などやりがいのある課題がいくらでもある状況です。爆発的な成長までもう少し……というもどかしさがあります(笑)。また今後、請求業務の隣接領域として、請求データを分析して顧客に最適なファイナンスの手段を提供する新規事業も計画しており、企業の請求・支払など資金繰りにまつわるフィンテックプラットフォームを提供していこうと考えています。海外のフィンテック事例などをウォッチし、日本ならではの展開を考えられるようなビジネス思考のできる人も求めています。

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株式会社ROBOT PAYMENT

Interviewee

清久 健也 氏

きよく・けんや

株式会社ROBOT PAYMENT

代表取締役

東京大学工学部精密機械工学科卒業。電通に入社し、セールスプロモーション等で成果を収めた後、30歳でCloud Paymentを設立。現在の主力事業である請求クラウド『経理のミカタ』は、請求プロセスのオートメーションを実現。企業の業務効率化のみならず、収益向上や資金繰りの改善にも貢献している。