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「キャリアショック」時代を捉えたキャリアの意思決定

ミッションベースだから見えてくる、新しい働き方

Mar, 11, 2016

gCストーリー株式会社

岡野 晶子 氏 ・ 安部 孝之 氏

スキルやコンピテンシーから、意義や目的を重視する時代へ

— お二方のこれまでのキャリアと、ここに至るまでの意思決定の仕方をお話しいただけますか。

●安部 私は、現在では数千名規模のメガベンチャーとなった企業に、当時300名程度の段階で新卒三期生として入社しています。就職活動時のテーマは「自己成長」。裁量が大きく挑戦しがいのある環境を期待していました。入社後は、3年目に(当時)最年少で社長賞を頂いたり、5年目で管理職になったりと、企業自体が数百名、数千名になる中で、まさにベンチャーとしてのスピード感を体感しながらとても貴重な経験をさせて頂きました。そういった意味ではとても『自己成長』を体感できる日々だったと思います。ただ、一方で、次第に「仕事で能力を伸ばす」ことを主眼とした働き方には違和感を覚えるようになっていました。入社7年目を迎えた頃に改めて働く目的を振り返り、「誰かのために仕事をする」という発想が腹落ちしたことから、向かう先が同じと感じられたgCストーリーへの参画を決めています。

●岡野 新卒入社先としてgCストーリーを選びました。大学までは陸上に熱中し、やりたいことは何でも実現できていたからこそ、「今度は自分が世の中に返す番だ」と考えて就職先を検討していたのです。また、働くことをネガティブに捉えてしまう人が周囲に多いことが悲しくて、そんな状況を変えたい、心から幸せだと言える大人を増やしたいという想いを叶えられることも、私にとっては重要でした。世間体や生活の安定といった外部的な要素も考え、大企業という選択肢も多少は検討しましたが、純粋に理念に共感できるかどうかが最終的なポイントとなりました。入社までのプロセスは自己の内面や未来像を深く捉える機会となり、非常に価値を感じたので、将来的に何があっても他人のせいにしない意思決定になったと確信できたことが大きいです。

●安部 社会を広く見てみると、グローバル化やIT化が一層進む中で、スキルやコンピテンシーといった外的な要素は、今までには考えられなかったスピードで陳腐化するようになっています。それがゆえに、現状ベースで思い描いたキャリア設計がいとも簡単に崩れ去る「キャリアショック」が、いつでも起こりうる時代です。だからこそ、大前提として「どう生きるか」「何の為に働くか」といったマインドベースでのキャリア選択や働き方が、いま求められているのです。

志を共有できる環境で、ミッションの体現を追求する

— gCストーリーでは、社員全員が「何の為に働くか」を明確化したパーソナルミッション(以下PM)を掲げていることが特徴的ですよね。会社全体のミッションと矛盾しない形で、PMを持続できる仕組みはどのようなものでしょうか。

●安部 個別具体的というよりは、ある程度の抽象度を持たせてPMを創っています。私であれば、「感謝にあふれた世の中に導く」ですね。個人の意志に根ざした言葉を掲げ、会社としても納得してメンバー間で共有できる状態にしています。言語化するにあたっては、人事が主導で「Vision me」という研修を定期的に開催しているほか、「gCガイド」という一連の行動指針もまとめています。これは、項目の一つひとつに愚直に向き合う中で内面的な成熟が支援できるように設計したものです。実は、給与体系も「gCガイド」に準拠させており、スキル面ではなく人物的な側面にフォーカスして、上司部下ではなく、社員が多面的に選定される360度で評価をおこなう仕組みです。こうすることで、社員全員が互いのPMを共有し、深い信頼関係を築いた上でキャリアを創っていける環境が準備できています。

●岡野 代表の西坂とマネージャー陣、マネージャー陣と現場メンバーは密にコミュニケーションを取っており、互いのPMを理解していることを前提に働けていると感じています。PMは一職場にはとどまらない価値観を表すもので、日常の「生き方」においても常に体現できるように意識されています。これは、会社の仕組みや文化という環境要因だけではなく、PMを自発的に追求・実現させている「人」こそが、gCストーリーに実際に多く集まっている証でしょう。

労働集約型モデルの変革により、人々の幸せに貢献する

— gCストーリー自体のミッションは、事業面ではどのように具体化されているのでしょうか。

●安部 キャリアショックの話をしましたが、我々の事業パートナーである職人の領域ではまさにスキルベースのキャリアづくりが標準的です。そのため、時代背景により仕事が少なくなる中で、ビジネスによるサポートが強く求められています。現在は『労働集約的なワークスタイルを変革して生産性を高める』、『多能工型の人材として職域を広げていく』、2つの方針で事業展開しています。具体的には、全国に店舗展開するチェーン本部や販促物を全国に設置するメーカー向けに4300社の施工関連業者ネットワークを活用したサービスを提供しています。直近では、そのネットワークを横展開し、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギー関連事業者に向けたサービス展開を開始しています。職人の多能工化を促進することで、施工業界におけるキャリア形成と同時にビジネスにおける強固な基盤づくりを支援しています。職人や介護従事者など、我々が関わる労働集約型ビジネスに携わる人たちは時代背景によって本来の想いを削がれているのが現状です。こういった状況に疑問を持ち、「貢献のための成長」という理念に共感できる方にとっては、最高の環境があると言えるでしょう。

gCストーリーの説明選考会

gCストーリー株式会社

Interviewee

岡野 晶子 氏

おかの・あきこ

gCストーリー株式会社

サイベイト事業部 プロジェクト部 マネージャー

2012年新卒入社。入社当時から大手クライアントの担当として従事。3億円規模のプロジェクトリーダーを複数回務め、現場での経験と実績を積む。2014年、女性としては最年少でマネージャーに昇格。全ての大人が、のびのびと輝ける世の中にする、という想いに社内外からの信頼も厚い。

Interviewee

安部 孝之 氏

あべ・たかゆき

gCストーリー株式会社

管理部 人事労務/広報課 マネージャー

2012年中途入社。新卒でITベンチャーに入社し、営業、新規サービス立ち上げ、営業企画の責任者を経験。30歳を機に『成長と貢献』という考え方に惹かれ、転職。『感謝』をキーワードに営業や人事、広報、新規事業といった様々な業務をおこなう。プライベートでは、娘を溺愛するイクメン。