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コンサルタントの多様性を許容し、育む組織カルチャーが、「動く戦略」づくりを支える

外資系の戦略コンサルティングファームと聞くと「ハードワークで論理的思考だけが求められる」とイメージする人が多いかもしれない。しかしローランド・ベルガーのコンサルタントからは、人に寄り添う姿勢が溢れている。ローランド・ベルガーがこだわる「動く戦略」を構築するための、戦略策定プロセスにおけるオリジナリティと、それを支える組織風土について、新卒で入社し第一線で活躍する3名に伺った。

Apr, 25, 2019

ローランド・ベルガーがこだわる「動く戦略」

松本:戦略を提言する上では「それを実行に移せるかどうか」が、非常に重要だと考えています。どんなに正しい戦略であっても、実行に移せない戦略では意味がありません。トップマネジメントの考える正しさも大切ですが、描いた戦略を実行に移す現場の人たちの持っている課題意識や想いも汲み取って戦略を立案していくことが、私たちの目指す「動く戦略」づくりの根底にあると考えています。

高井:企業として規模が大きくなればなるほど、トップが現場で起きている細かな事象まで把握するには限界がありますが、その細かな部分が、実は全体に大きな影響を与えていることもあります。ですので、まずはトップマネジメントと現場の目線をしっかりと合わせ、課題がどこにあるのか、目指すべきものは何なのかということを突き詰めてプロジェクトを進めていくことが重要で、そうした情報の格差をなくしていくというのも、コンサルタントの重要な役割の一つであると考えています。

小山:提言した戦略を、いかにスムーズに、クライアントに気持ちよく実行してもらうかということに加えて、私がプロジェクト遂行にあたって大切にしていることは「短期的な提言で終わらせない」ということです。長期的な観点で見た場合にも納得感があり、働く方々が自らの仕事に、より誇りややりがいを持てるような解決策や戦略を考えるのが、私たちの使命だと思っています。

高井:結果論ではあるものの、リピーターのお客様が多いということは、我々の「動く戦略」を評価いただいている、一つの証左と言えるかもしれません。リピート率は、グローバルで75%、国内では80%以上となっており、ローランド・ベルガーのコンサルティングのスタイルが広く受け入れられていると感じています。当社のプロジェクトは自動車をはじめとした製造業中心というイメージが強いと言われますし、私も学生の頃はそう思っていました。ですが、実際はアパレルや飲料・食品、メディカルなど、私がこれまで担当したプロジェクトを挙げてもビジネス領域は多岐にわたりますし、メーカーのみならず商社やファンド、官公庁など、カウンターパートの業種の幅も多種多様です。

松本:「分析をし、示唆を抽出する」ことと、「現場に入り込み、課題を抽出する」ことの両方をバランスよく行うのも、コンサルタントに必要とされる能力だと思います。そしてどのようなプロジェクトにおいても、一緒に何かを目指すという関係性をいち早く構築することが、「動く戦略」を作るうえでのファーストステップです。クライアントに赴き、一緒に机を並べて働くことも少なくありませんが、それも一つの入り口だと考えています。そうすることで、現場社員がどこに課題意識を持っているのか、何が戦略実行上のハードルになりそうかということを、より深く理解することができます。また、ランチをしているときのざっくばらんな会話から、普段仕事中には聞けないような本音を打ち明けていただけることもありますので、そうした日常のコミュニケーションも大事にしています。

小山:私は、あるクライアントの中長期戦略を立案・実行するプロジェクトを担当した時、担当領域の一つとして新規事業に携わることになり、ビジネスモデルを考案するところから、実際に商品をつくる作業やウェブサイトの色使いに至るまで、深くかかわる経験をしました。当初は三ヶ月という契約だったのですが、延長を繰り返すうちに、気づけば一年間常駐していました。クライアントから信頼され、当初の依頼以上の仕事を任せて頂いたことが何より嬉しかったです。関係性が深まってくると、現場の皆さんが「上司に言いにくいことがある」とか、「この仕事はあまりやりたくない」と思っているようなことまでも、手にとるようにわかってきます。それを私が代わりに上司の方に進言したり、やりたくないと思っている仕事であっても、その業務の必要性や重要性の高さを訴えて説得したりすることもありました。コンサルタントとして、そこで働く方たちがモチベーションを上げて、より高い評価を得られるように動くことを、心がけています。

「動く戦略」を実現するために欠かせない、クライアントとの深いリレーション構築

高井:ただ我々の思いだけを伝えるのではなく、まずは相手を深く理解するということが大切ですね。また、局面ごとにカウンターパートに合わせたコミュニケーションが求められます。例えば、コンサルタントがよく使うフレームワークにあまり慣れていない経営者の方には、最初から小難しいフレームワークを提示するのではなく、より実感がわきやすい経営上の数字を示します。ここを改善しなければこれだけ数字が下がりますよ、というところからから議論をスタートさせると、日々数字を見ている経営者の方には現実味をもって理解していただきやすいです。また、ニッチな業界や専門性の高い製品を扱う企業の場合には、営業の現場に一緒に赴いて理解を深めるようにしています。そうすると、データや資料を見て分析しているだけではわからない部分まで見えてきて、より説得力がある実現度の高い戦略立案が可能になるのです。その前提として私は、クライアントが「業務においてやってみたいと思ってはいるけれど、なかなか手が回らない」ような観点や分析をプロジェクト初期に見つけ出し、それに進んで着手することで、プロジェクトの有用性を理解していただくというアプローチを取ることもあります。

松本:議論を深めて密接な関係を築いていくうちに、初めは提案した戦略に対してあまり理解を示していただけなかったクライアントが、「ローランド・ベルガーのコンサルタントは本当にうちの会社のことを考えてくれているんだ」と感じてくださるようになり、戦略実行が加速し始めたときには、非常に大きなやりがいを感じますね。

高井:いかに良好な関係性を築くかということは、本当に大切だと思います。場合によっては、現場で最も信頼を集めているキーパーソンは誰で、誰がどのようにコミュニケーションを行えば、より合意形成がスムーズなのかといった、クライアント独自の事情もしっかりと把握した上で、コンセンサスを図ることもあります。入社する前は、コンサルティングファーム=スマートというイメージを持っていましたが、泥臭い面も多々ありますね。データを客観的な立場から鋭く分析するアプローチを取ることもあれば、先ほどお話ししたように、現場に赴いて視点を合わせるというアプローチを取ることもあります。解決すべき課題に対して、最適なアプローチを使い分けるのが本当のコンサルタントであるということを、ローランド・ベルガーに入ってから学びましたし、こうしたクライアントとの深いリレーション構築や企業独自の事情も踏まえたコンサルティングを行うことが「動く戦略」づくりには必要不可欠だと考えています。

小山:ただ、私たちの言うことが全て正しいと思っているわけではありません。決して我々の意見を100%通すための議論をしているわけではないので、クライアントとともに最善の結論を導き出すためにどのような動き方をすれば良いのかを常に意識しています。

高井:そうですね。ある意味うちの会社には、「自分が絶対正しい」と考えているコンサルタントはいないと思います。確かに論理的には正しいのかもしれませんが、相手からするとまた違う側面が見えているのかもしれません。コンサルタントとして奥深さを感じるのは、相手の主張もきちんと受け入れた上で、お互いの意見を昇華し、より良いものを作り上げていくというプロセスにあると思います。一番大切なのは、クライアントにとって最も良い方向の結論を導き出すことですから、そのことを念頭に置いた議論をするようにしています。

松本:実行系のプロジェクトではなく、戦略系のプロジェクトでもそのようなアプローチをとる機会が多いのは特徴的だと思います。「動く戦略」というのは、実行を支援しますというものではなく、あくまでも戦略を作るプロセスにおいて、どのような作り方をしていくかということです。トップマネジメントだけでなく、本部長、部長、課長、そして現場の社員まで巻き込んで作り上げた方が、骨太な戦略を作ることにも繋がりますし、あらかじめ動くことを想定して戦略を立案していますから、実行フェーズへのスムーズな移行にも有効です。現場をしっかり理解した上で、どのように企業を強くしていくかというところにこだわって取り組んでいます。

ローランド・ベルガーのコンサルタントらしさを育む成長環境

松本:もともとそうした素質を持った人が集まっているということもありますし、プロジェクトの枠を越えて、コンサルタント同士の距離が近く、社内コミュニケーションが活発な風土はあります。プロジェクトメンバー以外の人から学ぶこともありますし、何かと気にかけてくれますね。コンサルタント同士が互いに助け合いながら成長角度を高めていく、いい文化が長年引き継がれていると感じます。

小山:ローランド・ベルガーのコンサルタントには、それぞれのカラーがあり、アプローチの幅も広いです。社内にはそうした多様性を許容するカルチャーがあるので、自分を型にはめることなく、自信を持って仕事に臨めるというのは、ローランド・ベルガーらしさだと思います。社内のトレーニングにおいても「こういう型のコンサルタントになりなさい」という指導はなく、それぞれの長所と短所を把握した上で、長所を伸ばして短所を補うようなトレーニングやプロジェクトアサインが行われます。入社後はジェダイと呼ばれる、教育係の社員が一人ひとりに付きますし、独り立ちした後もメンターがサポートしてくれます。また、日頃から「やりたいことがあったらすぐに言いなさい。興味のあるプロジェクトや、海外オフィスとのエクスチェンジプログラムに参加したいと手を上げたら、叶うように後押しするから。」と言われています。海外オフィスとのエクスチェンジプログラムなど、個の成長を支援する制度やそれを後押しする組織風土があり、自分が実現したいキャリアパスを、しっかりと描ける環境があります。

高井:皆さんがイメージするような、コンサルタントとして必ず求められる分析力や論理的思考力といったスキルは、もちろん入社後すぐに磨いていく機会がありますし、ジェダイや各プロジェクトのマネージャーもまずはその部分を重点的に指導してくれます。各プロジェクトが始まる際には、プロジェクト全体のゴールとは別に、個人の目標を確認・議論するミーティングが設けられますし、プロジェクトが終了した際にも個別にフィードバックがあります。年次・経験を重ねるごとに、一つのことができるようになってもまた次のステップがあって、日々コンサルティングの楽しさに触れ、自らの成長を実感します。

松本:プロジェクトの成功は何よりも大事ですが、こうした取り組みにより、一つのプロジェクトを成功に導く過程で、自分自身の成長を明確に認識することができます。プロジェクトを通じて、自分の成長が実感でき、次に必要なところを重点的に伸ばしていくことができる機会が与えられるのは、ローランド・ベルガーの特色だと感じます。

高井:以前、海外オフィスのコンサルタントと共にケースワークを行う機会がありましたが、コンサルタントはグローバルでも同じ雰囲気を持っているなと感じました。数字だけを見て、無駄な部分をドライに切り捨てていくようなことはなく、中長期的に本当にクライアントのためになるのかを考え抜くというスタイルはは特に共通しています。トレーニング中も多種多様な観点からアドバイスをもらいましたし、自分の意見を通すというよりは、相手の意見に真摯に耳を傾けて、議論を盛り上げていくという姿勢を強く感じました。

松本:私もエクスチェンジプログラムで、ドイツのオフィスに三ヶ月いましたが、プロジェクトを進めるうえで価値観の違いを感じるようなことはありませんでした。もしも大きなギャップがあったとしたら、仕事の進め方も合わなかったでしょう。海外のメンバーと仕事をする時もギャップを感じないというのは、ローランド・ベルガーのコンサルタントらしさが、グローバルでも共通して根付いていることの表れだと思います。こうした人との向き合い方を大切にする、ローランド・ベルガーのコンサルタントらしさが、クライアントへの価値提供の姿勢に結びつき、延いては先ほどのリピート率の高さにも繋がっているのかもしれません。

クライアントと密に時間を共にし、一年目からプロフェッショナルとして、エキサイティングな経験を積む

小山:若手のうちから裁量の大きい仕事を任されるので、自分でやりきる力が求められるのも特徴だと思います。私は一年目に、あるアパレル企業のコスト削減プロジェクトに参画しました。私は営業と人事・総務の担当者として、日々営業統括の副社長と、人事総務部門の役員とコスト削減施策・削減効果を議論し、その議論をもとに各事業部長と具体的な実行案の検討を行いました。毎日鳥肌を立てながらも、経営陣と一対一でディスカッションをするうちに、入社時期に関係なく一コンサルタントである以上、プロフェッショナルとして常にクライアントと向き合わなければという意識が強く芽生えました。一年目に任せる仕事としてはチャレンジングですが、そのような責任ある仕事を任せて頂き、困った時はすぐ相談にのってくれる上司の度量をありがたく感じましたね。

高井:おそらく学生の皆さんが想像する以上に、コンサルタントとしての醍醐味を味わうことができる環境だと思います。一年目の早い段階からクライアントの経営陣と行動を共にして、対等に渡り歩いたり、希望すればエクスチェンジプログラムに参加する機会なども与えられます。私は一年目で、5つくらいのプロジェクトを経験したのですが、製造業もあれば、BtoCのアパレル企業やリラクゼーション企業まで、かなり幅広い分野に携わりました。特に印象的なのは、入社して9ヶ月目位に任されたプロジェクトです。コンサルタントとして海外のプロジェクトに携わってみたいという思いがあり、そういう相談をしたところ、幸運にも2週間後にその希望が叶っていました。ちょうど前のプロジェクトが終わり「次はどんなプロジェクトだろう」と思っていたら、ASEANのプロジェクトにアサインされたんです。もちろん必要なサポートはしてくれますが、上司から「高井君はラオスとカンボジア担当ね」と任され、現地の関連プレイヤーやシンガポール人クライアントを相手に議論を重ねたりして、入社前には全く想像していなかった、かなりエキサイティングな経験をしました。

若手が安心してクライアントワークに専念できる組織風土

小山:入社して経験した初めの3つのプロジェクトは、女性向けの商材を扱うアパレルと化粧品企業のプロジェクトでした。戦略構築の過程で、市場、競合、自社という大きな3つの観点に分けて調査を進めます。その中でもフォーカスグループインタビューや競合調査を進めながら、ユーザーの生の声を拾い上げて、いかに戦略に反映するかということをやっていました。

高井:もちろん女性も男性も分け隔てなく働ける環境はありますが、女性ならではの視点がすごく活きるプロジェクトも結構あります。私たち男性が多分こんな感じだろうと思っていても、全く実感が湧かないことも多々あるので、そのような時は女性のコンサルタントに実際に現地に赴いてもらったり、助言を求めたりすることもあります。

小山:クライアントの経営陣の方にも男性が多いので、プロジェクトの中で私だけ女性ということもよくありますね。ユーザーからあがってくる、生の声の腹落ち感のようなものも明確に伝えることができるので、その辺りは強みですね。また、働き方も割と柔軟です。企業買収など短期決戦のプロジェクトは帰宅が遅くなることもありますが、余裕がある時には夜7時には帰っていることもあります。毎日朝早くから、夜遅くまで働くというようなことはなく、プロジェクトに合わせた自立的な働き方が求められます。早く帰って結果を出せるに越したことはないので、上司からは「効率的に仕事を進められるように努めなさい」と言われていますし、女性、男性問わず周囲の細やかな配慮やチームとしてのサポートは手厚いと思います。

松本:プロジェクトを進める中で、どうしても一時的に個人の業務負荷が高まってしまうこともあるのですが、そういう時には周囲が率先してサポートするようにしていますし、何かあればフラットに相談できる環境があります。

小山:社内には良い意味で世話好きな人が多いです。すぐ隣の部屋で別のプロジェクトチームが働いていたりするので、誰が忙しそうとか、仕事を抱えているけど相談できずに困っている、みたいなことはすぐにわかります。オフィス全体でプロジェクトをサポートするような雰囲気があり、フラットに相談しやすい風土があるので、クライアントワークに集中することができますね。そのような環境の中で私は、クライアントの成長のために自分が何をすれば良いのかということを常に能動的に考え、実行に移した結果、自分自身の成長があると考えています。ですからクライアントの成長を第一に考え、ストレッチできる環境を楽しみ、結果として自身の成長に結びつけられるような方と共に働きたいですね。

高井:そうですね。コンサルティングファームはいくつもありますが、大きく違う部分って実はそんなに多くはないかもしれません。ただ、ローランド・ベルガーには「動く戦略」を作るという、戦略策定のプロセスにおいてオリジナリティがあり、人に寄り添うコンサルティングを行うという点に強みがあります。だからこそ、クライアントと深く向き合い、自分たちにしかできないことを明確にして、戦略を築きあげていくということにこだわっているコンサルタントが集まっています。そういう意味では、自分の芯を持ちながらも、他者からのインプットを柔軟かつ積極的に取り入れ考えを進化させられるかという部分も非常に大事です。そういうマインドを持ち合わせている人の方が伸びていくスピードが格段に早いと思います。

松本:コンサルタントは毎回異なるプロジェクトに携われますし、色々な視点で物事を捉えられますので、一回一回が新しい学びになります。また、関わる立場によっても見え方が変わってくるので、ローランド・ベルガーでもその面白みは十分に感じてもらえると思います。自分自身でどういうことをやりたいかという意思が明確で、かつそれをやりきる力を持ち合わせている方は成長が早いでしょうし、見える景色が広がっていくので、より面白みが増していくでしょうね。

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