VEを活用する4STEP
◎ 就活の価値を高める
「OBOG訪問の目的とは?」
「自己分析は意味あるの?」
「語学・資格試験の意義とは?」
「そもそも、就職活動って何のためにするんだろう?」
OBOG訪問、自己分析、資格試験…みなさんは“何のために”就職活動をしているのか考えたことはありますか?
今回は、“何のために”という観点で、対象にアプローチする問題解決法VEの考え方を用いて、就職活動本来の目的を読み解くとともに、その価値を高めるための施策を考えていきます。
① 情報収集「対象の情報を収集する」
就職活動を構成している要素を明確にします。例えば、「合同説明会」「OBOG訪問」「自己分析」などが就職活動の典型的な構成要素として挙げられます。

構成要素を明確にすることで、客観的かつ網羅的に就職活動を把握することができます。
② 機能の定義「構成要素の機能を『名詞+他動詞(~を~する)』で表す」
個々の構成要素の機能を、名詞と動詞の2語の平易な表現で定義します。
・「合同説明会」は何のために? → (企業の)情報を集める
・「OBOG訪問」は何のために? → (キャリアの)ヒントを得る
・「自己分析」は何のために? → (自分の)志向性を知る

抽象化された「機能」から達成する手段を発想する、という観点にたつことで、より革新的な解決方法を考えます。
就職活動の構成要素とその機能
・合同説明会:企業情報を得る
・セミナー:企業情報を得る/スキル・能力を高める
・OBOG訪問:キャリアのヒントを得る/社風を知る
・自己分析:自己の志向性を知る
・インターン:業務を体験する
・業界研究:業界を理解する
・ナビ媒体:企業情報を得る
・SPⅠ:スキル・能力を証明する
・語学試験・資格試験:スキル・能力を高める/スキル・能力を証明する
・SNS(twitterやmixiなど):就活仲間を得る/就活情報を得る
③ 機能の整理「機能系統図を用いて、個々の機能を『目的と手段』の関係で整理する」
定義付けされた個々の機能の、相互関係を「目的と手段」のロジックツリーで整理した、機能系統図を作成します。

左側は「何のために・誰のために」その機能が必要となるのか、という「目的(上位機能)」
右側はどんな手段でその目的を果たそうとしているのか、という「手段(下位機能)」
の関係になるように整理します。
④ アイデア発想「機能をもとにアイデアを発想し、代替手段を創造する」
既存のモノや固定概念にとらわれず、機能に基づいて自由にアイデアを発想します。
左下の機能系統図の上位機能(左側)から下位機能(右側)の順に、
既存機能を代替する手段について、アイディアを発想します。

上位であればあるほど、抜本的なアイディアが、下位であればあるほど、現状に近いアイディアが得やすくなります。

今回は《市場価値を高める》という機能の代替手段を考えます。
まず、《市場価値を高める》という機能には、《スキル・能力を高める》、
《スキル・能力を証明する》という2つの手段があります。
この2つの手段について、
《セミナーに参加する》、《自己分析をする》といった
既存の手段に替わる、新たな手段を発想します。
・アイディア①《スキル・能力を高める》
学生レベルを超えた突出した力を身につける
例)フルコミット型インターンを通じて、
ビジネスパーソンとしての経験を積む
・アイディア②《スキル・能力を証明する》
プロフェッショナルな実務資格を取得する
例)公認会計士、中小企業診断士、VEリーダーなど
このように、現状の手段にとらわれない自由な発想を
可能にするのが、VEの最大の特徴です。
適用範囲は無限大の問題解決方法!
今回はVEを「就職活動」に適用しましたが、ビジネスシーンにおいて、VEは製品開発から、業務改善・営業効率化など多岐にわたる対象に適用されます。めまぐるしく経営環境が変化する今日、企業が組織の改善・活性化に貢献できる、VEの知識・素養を備えたVEリーダー育成に取り組むのは必然と言えます。
満20歳以上であれば、学生でも取得可能なVEリーダーの資格ですが、学習内容や習得できるスキル・能力は実際のビジネスシーンで効果を発揮するもので、その資格は市場価値の高い人材の証明でもあります。それゆえ、VEリーダーは、学生レベルを超えた知識・スキル・能力を習得する気概を持った、意欲溢れる学生にこそ取得をおすすめします。
世界最大の企業GEで生まれた問題解決型の価値創造メソッド
VE(Value Engineering)とは、世界最大のコングロマリットカンパニー、米国GE社(ゼネラルエレクトリック社)で生まれた、モノ・サービス・業務の「価値」を高めるともにコストダウンを実現する手法です。IE(生産工学)、QC(品質管理)と並ぶ、20世紀の三大管理技術と言われています。製品やサービスの「価値」を、その製品・サービスが本来“誰のため”・“何のため”のものであるのかというユーザー視点から見た「機能」と、それを果たすために必要な「コスト」との関係で把握し、システム化された手順に沿って「価値」の向上を図ります。
60年以上、名だたるエクセレントカンパニーに活用されてきた方法論
1947年に誕生したVEは、フォード自動車や米国国防省で導入され、アメリカで急速に普及しました。その後、日本国内においては、自動車業界ではトヨタ、日産、いすゞ、電機業界では、日立、三菱電機、キヤノン、パナソニック、シャープなど、各業界を牽引する企業でも採用され、各企業の経営を支えてきました。
VEの適用範囲は、購入資材費の低減にはじまり、企画・開発・設計・製造・物流・事務・サービスなどへと適用範囲が広がるとともに、あらゆる業種で活用されるようになり、問題解決、経営改善、価値向上、製品開発、プロセス革新、人材育成、コスト削減などにも導入され、企業体質の強化と収益力の増強に役立っています。
不確実性時代に求められる、問題解決型人材「VEリーダー」
産業構造のパラダイムシフト、大企業の倒産・不調・衰退、国内の人口構造変化、新興国市場の台頭など、企業をとりまく経営環境は、世界規模で日々刻々と変化し続けています。数年先の未来を読むことすらもかなわないような不確実な時代において、企業が継続して成長を続けるには、現状改善型の問題解決ではなく、現状を打破するブレイクスルー型の問題解決が必要です。
問題解決の方法論は数多くありますが、VEは対象に対して、“それは誰のため”・“それは何のため”という対象が果たすべき「機能」にフォーカスした極めて創造的な問題解決の方法論です。VEを通じて養える能力は、ロジカルシンキング、アイディア発想力、コミュニケーション力、企画力など、不確実性時代におけるビジネスパーソンのポータブルスキルを幅広く習得できます。こうした業界や企業規模に依存しない、スキル・能力を兼ね備えた人材に対する企業の需要は高まる一方で、業界を代表するリーディングカンパニーが「VEリーダー」の資格取得を奨励しています。
VE導入企業の声
VE先進企業に聞く
株式会社IHI
ものづくり改革推進本部 製品競争力強化グループ 主査
CVS国際バリュースペシャリスト/米国VE協会認定
牧野 公一 氏
当社では、1960年頃よりコスト低減の革新的手法であるVEを導入し、2002年には、調達費削減キャンペーンの一環として、VEをIHIグループ全体で活用しました。現在は、VEを用いた製品競争力の強化に取り組んでいます。業務上で発生する様々な問題を本質的な解決へと導く共通言語として、今後ともVEの推進に取り組んでまいります。
VE入門書 おすすめの2冊
VE基礎講座
◆VEを初めて学ぶ方向けに、VE専門家が丁寧に解説・指導する入門セミナーです。
◆講義でVEの基礎知識を習得した上で、社会人とともにビジネスレベルのケーススタディを行ないます。
◆論理思考、創造思考、コミュニケーションスキルなど、ビジネスパーソンの必携スキルを習得できます。
2010年12月以降の開催予定は以下のとおりです。
●東京地区:日本VE協会(東京都世田谷区)「学生限定のVE入門セミナー」
2010年12月2日(木)~3日(金)に開催、締切間近!
http://www.sjve.org/events/39
2010年12月16日(木)~17日(金)9:30~17:30
2011年1月20日(木)~21日(金)9:30~17:30
2011年2月3日(木)~4日(金)9:30~17:30
●大阪地区:新大阪丸ビル新館(大阪市東淀川区)
2011年1月20日(木)~21日(金)9:30~17:30
●学生参加費:23,100円(一般:39,900円)
※消費税、テキスト・教材費込































