日本はもう豊かな国ではないという危機意識を持つべき
大学生の皆さんが、今の就職氷河期を景気変動による一時的な問題だと考えているとしたら、大きな間違いです。BRICs*、VISTA*など新興国の急成長とグローバリゼーションの進展によって、日本人は世界的な労働市場で競争せざるを得なくなってきています。米国ではビッグスリーと称される自動車大手が破産法を申請しました。これは、30年前には誰も考えつかなかったことです。今後の日本でも、誰も予想できないような大企業倒産が起こらないとは限りません。世界の製造業の中心は、アメリカから日本に移り、現在は中国に移りました。製造業の観点では、日本の将来は危ういですし、消費もバブル崩壊以降ずっと低迷し続けています。消費の低迷を受け、サービス産業もつらい状況ですが、その中でも好調なコンビニ等のサービス現場を支えているのは、低賃金で働く外国人のアルバイトとも言えるのではないでしょうか。
では、日本人はどうすればよいのでしょうか。日本人は、世界へ出て行かなければなりません。そのためには、語学力がまだまだ足りません。日本は移民の受け入れも少なく、居住する外国人の割合も圧倒的に低く、インターナショナルな国とはとても言えません。国際会議の場でも、堂々と発言し、議論できる日本人は極めて少ないです。その点を考えると、日本の将来を憂えざるを得ませんが、肝心の若い人たちが憂いていないようです。日本は、既に豊かな国とは言えない状況にあることに気づき、危機感を持つべきです。
日々思考を磨くことの重要性
本来、学生時代というのは、勉強をして、思考能力を高めて、精神力を高めなければいけない時期です。勉学に打ち込み、専門知識・思考力を身につけ、知識だけでなく知恵のレベルまで持っていく。あるいは、精神を鍛え、知識を見識に変え、さらに見識を勇気ある実行力を伴った胆識にまで変えていく。この一番伸びる時期に、サークル活動やアルバイトなどで大半の時間を過ごしていると、もはや社会から求められる人間になるのは難しいでしょう。少なくとも一刻も早く、外国人の前で堂々と演説できるぐらいの語学力を身につけることです。しかし、所詮、語学はツールに過ぎませんので、話す内容を磨く必要があります。話す内容を深めるには、知識が必要ですし、さらに物事を深く洞察する力・先見する力・考える力が必要となります。
SBIホールディングス株式会社
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総合金融グループとして、次世代産業育成のためのベンチャーキャピタル事業を手掛ける一方、インターネットを通じて利便性の高い商品やサービスを提供する
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1951年兵庫県生まれ。74年、慶應義塾大学経済学部卒業。同年、野村證券入社。78年、英国ケンブリッジ大学経済学部卒業。89年ワッサースタイン・ペレラ・インターナショナル社(ロンドン)常務取締役。91年、野村企業情報取締役。92年、野村證券事業法人三部長。95年、孫正義氏の招聘によりソフトバンク入社、常務取締役に就任。現在、ベンチャーキャピタルのSBIインベストメント、オンライン総合証券のSBI証券、インターネット専業銀行の住信 SBIネット銀行、ネット損保のSBI損保、ネット生保のSBIアクサ生命等の革新的な事業会社を傘下に有し、金融、不動産、生活関連サービスなどの事業を幅広く展開する総合企業グループ、SBIホールディングス代表取締役執行役員CEO。また、SBI大学院大学の学長も務める。主な著書に『君子を目指せ小人になるな』『何のために働くのか』(致知出版社)、『進化し続ける経営』(東洋経済新報社)など。