企業はコア事業に特化すべきといわれますが逆ですね。
一般論ではコア事業に特化すべきといわれますが、コア事業は寿命の続く限り伸ばし、コア事業の生み出した利益を、新たなビジネスの芽へ、配分を考えながら投資していくのが経営だと、考えています。経営戦略など、所謂上流のコンサルティングは経験がモノを言う部分もありますので、年齢による限界はさほど感じないのですが、IT/業務プロセス関連のコンサルティングはいわば体力勝負的な要素もありますので、現場でバリバリと活躍できる年齢には限界があると感じています。大手コンサルティング会社などは大規模なプロジェクトが多いこともあり、専門特化した技術を持つベテランを活用することは可能だと思いますが、当社は小規模なプロジェクトが多いため、その活用がなかなか難しいと感じております。そのため、当社のコンサルタントには、「ベテラン」と呼ばれる年齢になったときには、コンサルティングを含む「営業」のプロとなるか、事業会社の経営者となるかのどちらかになってほしいという思いがあり、社員の活躍の場を数多く用意できるよう、様々なビジネスに投資しているのです。
特にベトナムでの事業には注目が集まっていますよね。
確かにベトナム人は、勤勉・勤労で、しかも人件費が低いので、多くの日本企業が注目し、進出を計画する日本企業は多いです。しかし、多くの企業が進出に失敗しています。理由は、「人脈」と「ビジネススピード」です。新興国であるベトナムでは、日本人が安心して取引できるビジネススキームが十分に確立されておらず、日本人のビジネスの常識では、予想できないようなビジネス上のトラブルに巻き込まれてしまうケースも、起こりえます。当社は、地元の有力者に精通した人脈を作り上げたおかげで、ベトナムでのビジネスをスムーズに開始したいお客様を支援できるようになりました。あとお客様へは、「ビジネススピード」を上げることをアドバイスしています。一般的な日本企業は、海外のライバル企業に好機を奪われています。というのは、現金主義のベトナムへは、中国・インド・韓国・台湾などの企業の担当者は、決裁権と現金を持って乗り込んでくるため、日本本社への稟議を申請している間に、好機を逸してしまうのです。これは、欧米資本の企業も同じで、現在のアジアのビジネススピードがこれまでの世界の常識と比べ圧倒的に速いことを理解できないと、アジアでビジネスをすることは難しいですね。
最後に学生へのアドバイスをお願いします。
最近、「ワークライフバランス」という言葉をよく耳にします。ただ、私が育った環境がそうだったからかもしれませんが、ワークライフバランスという考え方は、なんだかしっくりきません。価値観は人それぞれですから、否定をするつもりはありませんが、将来的に伸びる人は、若い時からバリバリ働いている人だと思います。あえて苦労する環境を選んで、20代から40代まで働くことで、がんばった結果として、50代になったら後進を育てたり、世の中のために尽くしたりする生き方もあります。これからは、周りから与えられることを期待せず、自分から仕事を作れる人の価値が高まる時代になります。そういう人にどんどん新たなチャレンジに挑んで欲しいです。あと、同志社の同門生へは、ぜひ縦横の繋がりを大切にしていきましょうとお伝えしたいです。東京の有名大学出身者は、同じ大学出身ということでビジネスを生み出すのが上手だと思います。関西の大学出身者も横のネットワークをつないで、よい関係が作れればさらによいのではないかと思っています。
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