
日本の現状を考えれば、どの企業も安泰ではない。日本自体が危ないのだから
資源がなく食糧自給率も低い日本は、代替エネルギーも含め海外から物資を買う必要があります。つまりこれからは、世界中から外貨を稼げるビジネスが重要。かつて日本の経済成長を後押しした、生産人口年齢層が子供・高齢者層に対して2倍以上ある「人口ボーナス」は、中国、インド、その他アジア諸国に移りました。日本はあと何年かで、65歳以上が総人口の40%を占めるという、どこの国も経験したことのない超高齢化社会になります。日本人の平均年齢は44.2歳。世界一の年寄り国家です(一番若い国は平均年齢が17歳、世界の平均年齢は28歳)。
そんな中、守りに入ろうとすればするほど守れない。20~30年後を考えると、そもそも、日本自体が存在するかも危ないわけで、今の大企業で生き残るところを見極めるなんて至難の業です。なのに、日本の学生たちはなぜいまだに大きな会社に入って安心したいと思っているのでしょうか。安定よりも、自分の実力で生きていくための気概と努力が求められているのは間違いないのです。
自分の実力で生きていく努力をする覚悟がある人には、ベンチャー企業に行くことをお薦めします。日本の大企業はずっと、年功序列で、優秀な人間でも早くには昇進させず、突き抜ける人間のアップサイドの可能性を押さえ込んできたからです。外資系は日本市場の魅力が低下するにつれ、日本から手を引き始めるでしょう。日本が破綻するかもしれないからこそ、組織にしがみつこうとしたり、安泰な場所を探すのは無意味だと気づき、自分たちの世代で新しい理想郷を創る気概と覚悟をもってほしいと思います。
世界一を目指せる、日本発・製造業を支援するプロフェッショナル集団
才能ある理系人材が歯車になってしまう日本の大企業へのアンチテーゼとして、ソフトウェア会社を仲間と起業しました。優秀な才能が社会に活かされる仕組みを作りたいと思いましたし、突き抜けた人が正当に評価され、称賛される会社を作りたかったのです。
なぜソフトウェアかというと、知的付加価値の高さだけでグローバルに対等に勝負できる分野だからです。さらに、世界一を目指すために、製造業をITや数学の力によって支援するプロフェッショナルサービスとして、製造業にまつわるデータ処理・流通分野に特化しました。製造業の拠点はどうしても労働集約に適した土地に移らざるを得ないので、昔はアメリカから日本へ移り、今は中国、インド、ブラジルへと移ろうとしています。日本の強みは製造業だと思っているかもしれませんが、それはたまたま世界中の人件費バランスの関係上、これまで日本に製造拠点がたくさんできて、成長につながっただけの話。これからは、製造業そのもので日本が豊かになるのは難しい。だから、製造業の拠点がどこに移っても、世界中の企業がデータ流通を自在にできるように支援するデータ変換分野でエリジオンはリーダーであり続けたいと思います。製造業をIT武装させることで、日本の製造業もまだしばらくはやれるはずですし、日本だけではなく、世界の製造業を相手に、高度な知的付加価値を提供するのが私たちの使命だと思っています。
株式会社エリジオン
事業内容:
3次元形状処理とデータ交換技術をベースに様々なソフトウェアを企画・開発し、製造業に特化したトータルソリューションを提供
所在地:
〒430-0927 静岡県浜松市中区旭町 11-1 プレスタワー
こでら・としまさ●1977 年、東京大学工学部船舶工学科を卒業後、ヤマハ発動機に入社し、約7 年小型船の設計に従事。1983 年、30 歳の時に技術者の理想郷を求めて技術者仲間とスピンアウトし、ソフトウェアメーカーの設立に参画して常務取締役に就任し、1996 年からは代表取締役を務める。1999 年9 月、経営の効率化を図り、3 次元形状処理技術とCAD データ変換技術をコアコンピタンスとしたパッケージソフトウェア開発事業会社を分社独立化させ、株式会社エリジオンを設立し、代表取締役社長に就任。