OBOGガイドブック 現役大学生と卒業生を結ぶキャリアマガジン
赤羽雄二 ブレークスルーパートナーズ株式会社 日本の地盤沈下への危機感と新しい時代のキャリア意識

OBOGプロフィール
東京大学工学部を1978年3月に卒業後、小松製作所で建設現場用の超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年から1985年までスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士(MS)、修士上級課程(Degree of Engineer)を修了。
1986年、世界的コンサルティング会社マッキンゼーに入社し、経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。1990年から韓国企業、特に財閥グループの経営改革に携わるとともに、マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となった。インドネシア・中国など、アジア各国の企業へのアドバイスも多数。
2000年、シリコンバレーのベンチャーキャピタル、Techfarmに入社。次いで2002年1月、創業前、創業当初からの非常にきめ細かな支援を特徴とするブレークスルーパートナーズ株式会社(www.b-t-partners.com)を共同創業。日米での投資経験豊かな森廣弘司とともに、実体変革と人材育成を主としたコンサルティングと、シリコンバレーのトップクラスのベンチャーキャピタルでの実績・ノウハウを合わせ、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことを使命として、多方面で活躍中。
経済産業省「産業競争力と知的財産を考える研究会」委員、総務省「ITベンチャー研究会」委員、総務省「ICTベンチャーの人材確保の在り方に関する研究会」委員、総務省「ICTベンチャー事業計画作成支援コース」企画立案および講師を2007年、2008年に担当、東京大学工学部 産業総論、北陸先端科学技術大学院大学ベンチャービジネス実践論 講師等を歴任。

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赤羽雄二 ブレークスルーパートナーズ株式会社 日本の地盤沈下への危機感と新しい時代のキャリア意識


日本が「世界第二の大国」と言われていたのは、もうずいぶん前のことです。ジャパン・パッシング(日本を通りこして中国へ、インドへ)もごく普通のこと、となってきました。クライナー・パーキンス(正式名称:クライナー・パーキンス・コーフィールド・アンド・バイヤーズ)など、米国のトップクラスのベンチャーキャピタル(以下、VC)は数年前から中国・インドでの投資に力を入れていますし、洞爺湖サミットは日本での最後のサミット開催になるだろうと言われています。
このままでは、自分たちの今後の生活が脅かされるだけではなく、将来の世代に顔向けができないほど、日本の地盤沈下が進みます。IMD(International Institute for Management Development:スイスに本部を置く調査研究機関)の世界競争力調査では、日本人の起業意欲は、世界数十カ国の中で最下位に近い状況です。過去を振り返れば、トヨタ、ホンダ、ソニー、パナソニック、キヤノン、シャープ、オリンパス、京セラなどは、世界に誇る日本の「元ベンチャー企業」です。ところが、彼らは良くも悪くも大企業化しました。一方で、後に続く急成長ベンチャー企業は少数です。新進気鋭のベンチャー企業が急成長し、新しい産業を生み出し、産業構造を変え、市場に変化を起こさなければ、世の中は成熟し停滞します。もっと元気な国、国民が希望を持った国の企業にイノベーションのチャンスや市場機会を奪われてしまいます。我々一人ひとりが、日本は「高度成長期の遺産で食べられる時代」がとっくに終わったのだ、という危機感を持つ必要があります。
現在の日本の行政・政治のレベル、意思決定のプロセスはとても健全とはいえません。正しいとわかっていても決定することができない、決定してもその決定通りに実施することができない。多くの場合、健全な議論すらやりにくい。このために、既得権益が保護され、規制緩和どころか強化されることが相変わらず続いています。これは省益を追求し、自分たちの天下りの先を確保する悪弊が廃れるどころかむしろ強まっているためです。民営化や経済特区もほぼ骨抜きです。こういった状況を建設的に破壊する力は、残念ながら今の政治家にはありません。それどころか、代々の選挙区、支援者グループを基盤とした二世議員、三世議員が続出する状況で、日本の将来のために本気で身を捧げようとする政治家はあまり見あたりません。それができるような選挙制度でもありません。政治家にも官僚にも全く期待できないと思います。いくら待っても、またいかに国の危機でも、彼らには自分たちを変革する能力も気力も動機もありません。
本当に手遅れにならないうちに、私たち一人ひとりが立ち上がり、自分を変え、企業を変え、社会を少しずつ変えていけば、まだ日本の衰退を避けることができます。ただそのためには、私たち一人ひとりが、日本が直面している深刻な問題について深く考え、真剣に議論し、行動を起こし始めるしかありません。誰かがやってくれるだろう、ということは決してないのです。未曾有の経済危機のまっただ中で、行動しない人は先に淘汰されます。自らの、そして日本の生き残りをかけ、一緒に立ち上がりませんか?立ち上がらない方がリスクがよほど大きい時代です。私はこれに対し、「日本発の世界的ベンチャー」を1社でも多く生み出すことで貢献出来るのではないかと思い、ブレークスルーパートナーズの共同創業に踏み切ったのです。


赤羽雄二 ブレークスルーパートナーズ株式会社 日本の地盤沈下への危機感と新しい時代のキャリア意識


日本経済というマクロな視点においても、個人のキャリア選択というミクロな視点においても、学生の最初のキャリア選択は大きな意義をもちます。学生の方々から、「どの会社に入社すればよいか」といった類の質問を受けることがあります。そのとき私がアドバイスさせていただくのは、2点。ひとつは、日本はもはや今までのような安泰で発展が約束されている国ではないという現状認識をもつこと。もうひとつは、そのことを理解したうえで、安全と思われる既存の大企業を選ぶのではなく、新しい分野を切り拓く成長企業に身を置くということです。大企業はさしあたり安心かも知れませんが、企業としての大きな成長には限度があり、残念ながら多くの場合、旧態依然としています。何より、人も多く、組織の階層も多いので、重要な仕事を任せられて自分の力を高めるチャンスが中々回ってきません。組織は官僚的で社内での根回しも多く、付加価値のないことに多大なエネルギーを使います。それよりも、会社として急成長しており、新しい分野を生み出しているような企業をあえて選んで、大変ながらも自分の力をつけておく方が長い目で見るとリスクヘッジになると思います。当然ですが、自分の責任を問われリスクが高い環境の方が自分をより成長させることができます。真にリスクヘッジをしたいのであれば、リスクを取れる若いうちに大きなチャレンジをしたほうが良いのです。
つまり、新しい産業を生み出す可能性がある成長中のベンチャー企業に身を置いたり、あるいは修業の場としてスタートアップに近いベンチャー企業に入社し、優れた経営者のもとで修業することは、優秀な学生にぜひ考えてほしい選択肢のひとつです。大変ですが、短期間に驚くほど成長します。自信もつきます。経験が乏しくても自分の責任で計画を作り、外部と交渉し、事業を推進していく中で、大不況でも勝ち抜くことのできる問題解決力を身につけることができるのです。この結果、大企業や外資系への就職も含め、その後のキャリアステップも描きやすくなります。


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ブレークスルーパートナーズ株式会社
説得力のある事業計画の作りこみ、共同創業者としての会社設立・立ち上げから、新事業の企画・立案・遂行まで、当事者意識を持ち、徹底的に入り込んでご支援致します。
また、事業に大きなインパクトを与える、意識・行動改革、組織改革、経営者育成、事業部長やリーダーの問題解決力・コミュニケーション力の向上、上司としての部下コーチング力、マネジメント力の圧倒的な向上等に関して、個々人の意識・行動に踏み込んだ非常にユニークなプログラムをご提供しています。
ベンチャー、事業創造、経営改革等に関する企業、大学・大学院等での講義・講演も活発に行っております。


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