2008年10月31日(金)
外資系企業での仕事がローカライズ中心で意外と地味、という話をした。能力のポテンシャルが高く、やる気もある層がこぞって外資系企業に進む現状は、やはりもったいないと言わざるを得ない。
逆に、日本独自のサービス開発は、エンジニアにとってもエキサイティングでやりがいのあるフィールドだ。上で述べたように、日本人は一般に勤労意識が高く、作りだす製品の品質は相対的に高い。独自の製品を開発する過程では、もちろんエンジニア自身のこだわりを反映させやすいし、試行錯誤を繰り返しながら、開発メンバーの技術力も飛躍的に伸びていく。また、ダブルバイトで開発するとそのまま世界展開できるというメリットも大きい。何より、日本発の、世界に通用する技術開発に携われることは、エンジニアにとって喜び以外の何物でもないはずだ。
ただし、日本独自のサービスを開発している企業を、就職活動生はおろか、転職希望者でさえ探すのは難しい。かなり有望なサービスを開発している企業も、求職者には知られづらく、見えづらいのが現実だ。なぜならば、求人マーケットでは、莫大な求人広告費用を投入する日系・外資系の大手企業がどうしても目立ってしまうからだ。結局、有名だがエンジニアにとって幸せではない企業に入っていく人が多いのだが、これは本当に残念である。日本発・世界に挑戦する技術開発型企業のリストは、このコラム内ですべてを紹介できないが、是非ともじっくりとお見せしたいところである。(当社主催のセミナーでは、随時お薦めIT企業を紹介しているので、そちらも参照されたい)
パッケージ系は、自社で独自のサービスを持ちそれを販売していく企業、カスタムメイド系は、顧客のビジネスに合わせたシステム開発系や、サイト構築などのクリエイター系である。
まずカスタムメイド系の企業では、創造欲、挑戦欲の高いエンジニアにとって幸せなケースは非常に少ない。カスタムメイド系のシステム開発は、エンジニアの裁量や技術力というより、プロジェクトマネジメント(要件定義から進捗管理まで)が重要だし、クリエイティブの世界では、まさに芸術性の高いクリエイターの仕事が中心で、エンジニアの技術の世界ではない。
パッケージ系企業にも、大きく分けてベンダー系とネット系がある。
ベンダー系では、自社製品の価値を高めるために、日夜エンジニアが工夫を重ねて開発を行っており、ある程度エンジニアの欲求を満たせる要素がある。受託開発やITコンサルなどある一定期間のプロジェクトとしてお客様を支援するだけでは追求できない、モノ作りの完成度へのこだわりを持って仕事ができる環境は、ベンダー系の持つ魅力の1つである。ただしここでも、プロジェクトマネジメントの方が重視される傾向にあり、エンジニアの重要度、自由度はさほど高くない。
実は、最後に出てくるネット系パッケージ企業が、エンジニアにとって一番幸せな場所だと考えている。ネット系の場合、プロジェクトマネジメントをしっかりとするまでもなく、一人のエンジニアがいかに面白くクオリティの高い製品を開発できるかが肝になるからである。エンジニアの裁量や独創性が大切にされ、自分の関わった製品が社会で活躍している姿をダイレクトに見られるので、やりがいも大きい。
コンパクトな開発サイズのものが多いためフィードバックサイクルが短いのと、日々技術革新のある分野であるため、技術力も相当に鍛えられる。また、最終形のアウトプットであるサービス側とも近いため、エンジニアが事業開発やマーケティングなどにも関わっていきやすいのも大きな魅力だ。エンジニアとして成長し、力をつけ活躍した後に、将来的には自分の幅を広げて、事業開発やマーケティング、サービス企画・運営にも仕事の領域を広げ、経営にも携わって技術系役員(CTO)を目指せるのも、この分野の特徴である。

ロジカルシンキング・ライブラリ next agenda

GOOD FIND編集部ブログ
GOOD FIND編集部ブログ
スローガン株式会社
GOOD FIND 2010
社会人のためのGOOD FIND