◆カーシェアリングの日本における現状についてお聞かせ下さい。
井上氏:最近は週に数回はマスメディアに登場し認知度は上がってきましたが、カーシェアリングの使い方がまだあまり知られていない段階なので、まずは普及させていくことが肝心です。現在のユーザー層は30代が中心なので、学生さんなど若い世代への認知を広めていきたいと思っています。
伊藤氏:それでも、少しずつ若い世代の利用が増えてきていますね。例えば2009年の夏から、筑波大学の学生もしくは教職員向けの車として、カーシェアリングが試験的に導入されます。まずは環境を意識している学校や団体から、利用事例が出てくるのではないでしょうか。
◆海外ではもっと普及が進んでいるのですか?
伊藤氏:アメリカには6,000台ぐらい、カーシェアリング用の車があります。カーシェリングだとひと目でわかるようなラッピングがされていて、環境対策をしているというステータスにさえなっていますね。
井上氏:カナダでは、カーシェアリング用の車に広告を載せて収益化するモデルも登場しています。外見はとても派手になるのですが、広告で収益を上げている分、安く貸し出すことが可能になっています。北米以外にも、カーシェアリング発祥といわれているスイスやドイツなどヨーロッパの多くの国でカーシェアリングをめぐる動きが活発になってきていますよ。日本は日本で独自のスタイルをもって広まっていくことになるでしょうが、それを牽引していくのは、今から車を使っていく若い世代ですので、その層がいかにカーシェアリングを利用していくか、が大事ですね。
◆日本でも、若い世代にカーシェアリングがもっと広まると良いですよね。
特に大学生には、どのようにカーシェアリングを使ってほしいとお考えですか?
井上氏:今の若い世代には、車を使う習慣がなくなってきていますよね。特に都会に住んでいると、そもそも家に車自体を所有していない方も多いでしょう。その環境で育つと、電車やバスより車の方が使い勝手がいい時も多いのに、それを感じる機会がないのです。食事に行くとか、少し離れたレンタルショップに行くとか、荷物の量が多い時に運ぶとか、短時間でこまめに使える場面から、車のよさを感じてほしいですね。そして将来、家族を持って子供がいる時期、仕事でどうしても乗らなければいけない時期に、本格的に車をうまく利用できるようになっていればいいと思います。
伊藤氏:学生さんがカーシェアリングを使うのは、今こそチャンスだと思います。高速道路料金も安くなって、土日なら1,000円でどこへでもいけますからね。カーシェアリングには、生活圏に近いところで利用するイメージが強いですが、学生の時にしか味わえないような旅やサークルの合宿など、長時間の車利用にもぜひ使ってほしいです。たとえば、当社のサービスでしたら、月100時間までの利用であれば、月額15,000円~36,000円などで契約できます。レンタカーを借りる場合と比べて、3分の1から、それ以下の価格ですね。時間数の中で3台を使い分けできるプランもあって、買い物にベンツ、デートにBMW、キャンプにステージアを使って総額25,000円で済む、ということが可能なのです。
井上氏:日常のこまめな場面から、長時間にわたって出かけるような場面まで、生活のあらゆるところで、電車、バス、タクシー、レンタカーなどの交通手段の選択肢にぜひカーシェアリングを入れて、うまく使い分けてほしいですよね。